[Q]自動車税は13年経過で高くなる?重課の仕組みと対策方法をわかりやすく解説

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自動車税の納税通知書

[A]新車登録(軽自動車は初度検査)から13年を超えたガソリン車・LPG車は自動車税(種別割)が約15%、軽自動車税(種別割)が約20%重課されます。

  • 自動車税の重課は、自動車税のグリーン化施策のひとつとして、環境負荷の高い古い車への課税を強化し、買い替えを促進する目的で2002年度から導入されている。
  • 重課の対象は自動車税(種別割)と自動車重量税であり、一定の経過年数を超えたガソリン車・LPG車は税額が引き上げられる。
  • ただし、電気自動車や燃料電池自動車などの一部のエコカーは重課の対象外。

自動車税が13年経過で重くなる仕組み

自動車税(種別割)や自動車重量税には、初度登録から一定年数が経過したクルマの税負担が増加する「重課」という制度があります。

この制度の対象となる税金の種類や、重課が適用されるタイミングについて、以下で詳しく解説します。

グリーン化特例とは

グリーン化特例とは、地球温暖化防止や大気汚染防止の観点から、環境性能に優れた自動車の普及を促進するために設けられた自動車税・軽自動車税の特例措置です。自動車税のグリーン化では、環境性能の優れたクルマに軽課(減税)が適用される一方、一定年数を経過したクルマには重課(増税)が適用されます。

重課の目的は、排出ガスや燃費性能の面で環境負荷が大きい古いクルマから、より環境性能の高い新しいクルマへの買い替えを促進することにあります。

なお、ディーゼル車は従来、ガソリン車と比べて窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)などの大気汚染物質を排出しやすい特性があることから、異なる基準が設けられています。そのため、ディーゼル車は新車新規登録から11年を超えると重課の対象となります。

重課の対象となる2つの税

重課の対象となる税は、「自動車税(種別割)」と「自動車重量税」の2種類です。

自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の自動車の所有者に課される地方税で、都道府県が課税主体となっています。

一方、自動車重量税は、新車新規登録時や車検時など、登録・検査の際に、有効期間分をまとめて納付する国税であり、国が管轄しています。

どちらの税も一定の経過年数を超えたクルマに対して税額が引き上げられる点が共通しており、古いクルマを保有し続けるほど税負担が増える仕組みとなっています。

重課が適用されるタイミング

自動車税(種別割)と自動車重量税では、重課が適用されるタイミングが異なります。それぞれの仕組みを正確に把握しておくことが大切です。

ガソリン車・LPG車の場合、自動車税(種別割)は、初度登録年月から13年を経過した後、最初に迎える4月1日の課税分から重課税率が適用されます。例えば、2012年6月に初度登録したクルマであれば、2026年4月1日課税分から重課の対象となります。

一方、自動車重量税は、車検の有効期間との関係から、初度登録からおおむね12年10カ月を超えて車検を受けると「13年超」として扱われ、重課税率が適用されます。また、自動車重量税は、13年超と18年超の2段階で税率が引き上げられる点が特徴です。

13年超では通常税率より大幅に税額が引き上げられ、18年超ではさらに高い税率が適用されます。

13年経過後における自動車税の税額

自動車税・軽自動車税は、初度登録(軽自動車は初度検査)から13年を経過すると税額が引き上げられます。以下では、自家用乗用車(普通車)と軽自動車それぞれについて、13年未満と13年経過後の税額を比較して紹介します。

自家用乗用車(普通車)

自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点で自動車を所有している人に課される都道府県税です。税額はクルマの排気量によって区分が定められており、排気量が大きくなるほど税負担も重くなる仕組みになっています。

さらに、ガソリン車・LPG車については、初度登録から13年を経過すると、各排気量区分の税額がおおむね15%引き上げられます。これがいわゆる「重課」と呼ばれる制度です。

令和元年(2019年)9月30日以前に登録した自家用乗用車(普通車)の税額は、13年経過前後で以下のように変わります。

  • 1,000cc以下:29,500円 → 33,900円(+4,400円)
  • 1,000cc超1,500cc以下:34,500円 → 39,600円(+5,100円)
  • 1,500cc超2,000cc以下:39,500円 → 45,400円(+5,900円)
  • 2,000cc超2,500cc以下:45,000円 → 51,700円(+6,700円)
  • 2,500cc超3,000cc以下:51,000円 → 58,600円(+7,600円)
  • 3,000cc超3,500cc以下:58,000円 → 66,700円(+8,700円)
  • 3,500cc超4,000cc以下:66,500円 → 76,400円(+9,900円)
  • 4,000cc超4,500cc以下:76,500円 → 87,900円(+11,400円)
  • 4,500cc超6,000cc以下:88,000円 → 101,200円(+13,200円)
  • 6,000cc超:111,000円 → 127,600円(+16,600円)

なお、2019年10月1日以降に初回新規登録された車両は、基本税率そのものが引き下げられているため、13年経過後の税額は上記とは異なります。2026年時点では、これらの車両は13年を経過しておらず、将来の重課の適用や税額は、今後の税制改正によって変更される可能性があります。

軽自動車税

軽自動車税(種別割)は、市区町村が課税する地方税です。排気量にかかわらず一律の税額が設定されている点が特徴で、自家用の軽自動車(四輪以上)の場合は、初度検査年月によって以下の税額が適用されます。

区分 13年未満(標準) 13年経過後(重課) 増加額
2015年3月以前の初回検査分(旧税率) 7,200円 12,900円 +5,700円
2015年4月以降の初回検査分 10,800円 12,900円 +2,100円

初度検査年月から13年を経過した軽自動車には、経年車重課税率(12,900円)が適用されます。また、旧税率が適用される自家用乗用の軽自動車についても、13年経過後は12,900円に引き上げられるため、維持費の増加につながります。重課は、初度検査年月から13年を経過した後に迎える最初の年度分(4月1日課税分)から適用されます。

なお、電気軽自動車や一定の基準を満たす天然ガス軽自動車などは、重課の対象外です。

重課の適用外となる車種

先述のとおり、重課の対象となるのは、新車新規登録から13年を超えたガソリン車・LPG車、11年を超えたディーゼル車、および初度検査から13年を超えた軽自動車です。ただし、環境性能の高い車種や特定の用途の車両については、重課の対象外とされています。

自動車税(種別割)の重課対象外となる車種は、以下のとおりです。

  • 電気自動車
  • 燃料電池自動車
  • 天然ガス自動車(一定の基準を満たすもの)
  • メタノール自動車
  • ガソリンプラグインハイブリッド自動車
  • ガソリンハイブリッド自動車
  • 一般乗合バス
  • スクールバス
  • 被けん引車

なお、バス(一般乗合バス及びスクールバスを除く)およびトラック(被けん引車を除く)は、一定年数を経過すると税額がおおむね10%引き上げられます。

軽自動車税(種別割)の重課対象外となる車種は、以下のとおりです。

  • 電気自動車
  • 燃料電池自動車
  • 天然ガス自動車
  • メタノール自動車
  • ガソリンハイブリッド自動車
  • 被けん引車

また、自動車重量税はエコカー減税の対象可否や経過年数によって税額が異なります。自動車重量税は自動車税(種別割)とは判定基準が異なるため、税額は別途確認することをおすすめします。

自動車重量税の税額は、国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で車台番号と検査予定日を入力することで確認できます。

重課が適用されるタイミングの確認方法

重課が適用されるかどうかを判断するうえで、まず押さえておきたいのが「起算点」の考え方です。重課の基準となるのは購入年月ではなく、車両が初めて新規登録された「初度登録年月」です。

中古車を購入した場合でも、前オーナーの保有期間を含めて起算されるため、購入時期だけで判断することはできません。

初度登録年月は、車検証(自動車検査証)の券面記載事項として確認できます。2023年1月以降に交付された電子車検証(A6サイズ)の場合も、初度登録年月は券面に記載されているため、ICタグを読み取らなくても確認が可能です。

自動車税の重課が適用されるタイミングは、ガソリン車・LPG車の場合、初度登録年月から13年を経過した後、最初に迎える4月1日課税分からとなります。例えば2012年6月に初度登録した車両であれば、重課の適用は2026年4月1日課税分(令和8年度)からです。

一方、自動車重量税の重課については、初度登録年月から12年10カ月以後に自動車検査証の交付等を受ける場合が「13年超」として扱われます。軽自動車の場合は、初度検査年月から13年を経過した年の11月以後に自動車検査証の交付等を受ける場合に「13年超」として扱われます。

次回車検時の自動車重量税の正確な金額は、車台番号と検査予定日を入力して照会できる「次回自動車重量税額照会サービス」(国土交通省)で事前に確認できます。重課の適用が近づいている場合は、このサービスを活用して負担額を把握しておくことが大切です。

13年経過したクルマに乗り続けるリスク

13年経過したクルマのイメージ

税負担の増加をはじめ、クルマの経年劣化に伴いさまざまなリスクが高くなります。以下では、13年経過したクルマに乗り続ける場合の主なリスクについて解説します。

税負担の増加(自動車税・自動車重量税)

クルマに長く乗り続けると、税金の面でも負担が大きくなっていきます。具体的には、新車登録から13年を超えると、自動車税(種別割)や自動車重量税の税額が引き上げられ、税負担が増加します。

さらに、18年が経過すると自動車重量税がもう一段階引き上げられるため、長く乗り続けるほど毎年の税コストは着実に重くなっていくといえます。維持費を考えるうえで、この税負担の増加は見落とせないポイントです。

メンテナンス・車検費用の増加

クルマは年数が経つにつれて、ゴム部品や消耗品の劣化が少しずつ進んでいきます。その結果、車検のたびに修理や部品交換が必要となる箇所が増え、整備費用が高くなりやすい傾向があります。

一般的に、走行距離や使用年数が増えるほど部品交換や修理が必要になるケースが増え、車検費用も高くなりやすい傾向があります。特に13年を超えた車両では、経年劣化による整備費用の増加に注意が必要です。

古いクルマほど修理箇所が増える可能性があることは、維持コストを考えるうえで見落とせないポイントです。

さらに、前述の税金増加と整備費用の増加が重なると、維持費全体の負担はいっそう大きくなります。

売却価格の低下

一般的に、クルマは年数が経つほど市場価値が下がっていくものです。特に13年を超えたクルマは、一般的に査定額が低くなる傾向があります。

さらに18年を超えると市場価値が低下する傾向があるため、乗り換えを検討している場合は、税負担や査定額の変化を踏まえて売却時期を検討することが重要です。

売却のタイミングを誤ると、手元に残る金額が大きく変わってくるため、年数の節目を意識しておくことは非常に重要です。

重課による税負担の対策方法

重課による税負担を抑えるための方法は、主に5つあります。それぞれの対策を正しく理解し、自身の状況に合った方法を選ぶことが、負担の軽減につながります。

以下では、「重課による税負担を直接軽減・回避する対策」と「維持費全体を見直して総コストを下げる対策」の2つに分けて、それぞれ詳しく解説します。

税負担の軽減:エコカーへの乗り換えを検討する

電気自動車や燃料電池自動車、ハイブリッド車、一定の基準を満たす天然ガス自動車などは、自動車税(種別割)の重課対象外です。そのため、重課が始まるタイミングでエコカーへ乗り換えることで、将来的な税負担の増加を抑えられます。

また、対象となるエコカーはグリーン化特例により、自動車税(種別割)が軽減される場合があります。さらに、対象車種はエコカー減税(自動車重量税の免税・軽減)の対象となる場合があり、購入初期の税負担を抑えられます。

重課を機に乗り換えを考えている方にとって、税制面でのメリットは大きいといえます。

税負担の軽減:13年経過する前に売却・乗り換えをする

クルマを長く乗り続けることを検討している方にとって、「13年」という節目は特に意識しておくべきタイミングです。

新車登録から廃車までの乗用車の平均使用年数は約13年とされています。中古車の査定では年式(初度登録年月)も評価項目のひとつとなるため、一般的には年数の経過とともに査定額が下がる傾向があります。

さらに税負担の面でも、13年を超えると自動車税(種別割)や自動車重量税の税額が引き上げられます。加えて18年を超えると自動車重量税がさらに上乗せされるため、乗り続けるほど税の累積負担は増加し続けます。

こうした重課が適用される前に売却や乗り換えを検討することで、税負担の増加を避けられるほか、比較的高い査定額で売却できる可能性があります。維持コストと売却価値の両面から考えると、13年という節目を意識した計画的な乗り換えは合理的な選択肢のひとつといえます。

総コストの軽減:車検やメンテナンス費用など維持費を見直す

13年を経過したクルマは、ゴム部品や消耗品の劣化が全体的に進んでいるため、車検時に交換が必要となる部品点数が増え、整備費用が高額になりやすい傾向があります。

具体的には、サスペンションの劣化やエンジンマウントのゴムの劣化、各種オイル類の交換など、それまで問題のなかった箇所に整備が必要となるケースがあります。

さらに、生産終了から長期間が経過した車種では純正部品の入手が難しくなる場合があり、修理費用が高額になる可能性もあります。

車検費用が大幅に増加する場合は、維持費のトータルコストと乗り換えにかかるコストをあわせて比較したうえで、乗り続けるかどうかを判断するのが合理的といえます。

総コストの軽減:自動車保険の補償内容を最適化する

自動車保険は年1回の更新タイミングで補償内容を見直すことができます。ライフスタイルやクルマの使用状況に合わせて最適化することで、保険料を効果的に抑えられる可能性があります。

例えば、実際の使用状況に応じて使用目的を「通勤・通学」から「日常・レジャー」に変更すると、保険料が安くなる場合があります。また、個人賠償責任特約やファミリーバイク特約などは、火災保険や他の契約と補償が重複していないか確認することが大切です。

不要な特約を整理するだけでも、節約につながるケースは少なくありません。

13年を超えたクルマは一般的に市場価値が低下しているため、車両保険の保険金額(車両価額)と保険料のバランスを改めて確認することも重要です。車両価額に対して保険料負担が大きいと感じる場合は、車両保険の補償内容を見直したり、車両保険を外したりすることも選択肢のひとつです。

補償内容を見直す際は、複数の保険会社の見積もりを比較したり、現在の特約が本当に必要か代理店の担当者やカスタマーセンターに相談したりしながら、自分に最適なプランを検討することが重要です。

※参考
13年を超えたクルマに限らず、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・戦傷病者手帳のいずれかを所持し、一定の要件を満たす場合、申請によって自動車税(種別割)の減免を受けることができます。減免の対象となるのは本人が運転する場合だけでなく、生計を同じくする家族が運転するケースも含まれることがあります。

ただし、減免対象となる車両数には制限が設けられているほか、申請の期限や必要書類、減免額の上限は都道府県ごとに異なります。
詳細は各都道府県の税務窓口または公式サイトで確認することが大切です。

また、JAFも参画している自動車税制改革フォーラム(自動車関連21団体で構成)は、自動車総連と協力して全国各地で自動車ユーザーの過重な税負担軽減の実現を訴える活動を行っています。詳しくは下記ページをご覧ください。

【自動車税制改正に関するJAFの要望活動】

古いクルマのトラブルに備えるならJAFがおすすめ

13年以上経過したクルマは部品の経年劣化が進むため、バッテリー上がりやパンク、エンジン不調などのトラブルリスクが高まります。出先でのトラブルに備えるうえで、ロードサービスへの加入は重要な選択肢となります。

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※3 現場の状況によりロードサービス料金が異なります。
※4 救援現場でご加入された場合、当該救援は一般の方の料金となります。

まとめ

新車新規登録から13年を超えたガソリン車・LPG車や、初度検査から13年を超えた軽自動車は、自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)がそれぞれ約15%、約20%重課され、13年経過後に最初に到来する課税年度分から税額が引き上げられます。

自動車重量税についても13年超と18年超の2段階で税額が引き上げられるため、車検時の負担が増加します。

重課の対象外となる電気自動車やハイブリッド車、燃料電池自動車などへの乗り換えは、税負担を抑える有効な選択肢のひとつです。また、重課のタイミングは購入時期ではなく、普通車は「初度登録年月」、軽自動車は「初度検査年月」が基準となるため、中古車を所有している場合は車検証で確認しておくことが大切です。

13年を超えたクルマは税負担の増加だけでなく、メンテナンス費用の増加や売却価格の低下といった影響を受ける可能性があります。

現在のクルマを乗り続けるか買い替えるかは、こうしたトータルコストを比較したうえで総合的に判断することが大切です。

■監修者情報

北田 悠策
北田 悠策

プロフィール:公認会計士・税理士
神戸大学経営学部卒業。2015年より有限責任監査法人トーマツ大阪事務所にて、製造業を中心に10数社の会社法監査及び金融商品取引法監査に従事する傍ら、スタートアップ向けの財務アドバイザリー業務に従事。その後、上場準備会社にて経理責任者として決算を推進。大企業からスタートアップまで様々なフェーズの企業に携わってきた経験を活かし、株式会社ARDOR/ARDOR税理士事務所を創業。

2026年08月現在

 

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