よくあるロードサービス出動理由
JAFに寄せられる1年間の救援要請は226万件以上、約13.9秒に1件の割合で出動しています。(2023年度)特に、ゴールデンウィークやお盆、年末年始の連休は、救援要請が増加します。ドライバーのうっかりミス、メンテナンス不足などから救援要請につながるケースが多くありますので、安全で楽しいドライブのために、おでかけ前に定期点検を心がけましょう。
2023年度 JAFロードサービス救援件数(全国合計)
2023年4月~2024年3月累計
四輪 | 二輪 | 四輪・二輪合計 | |
---|---|---|---|
一般 道路 |
2,115,567件 | 87,355件 | 2,202,922件 |
高速 道路 |
63,422件 | 2,524件 | 65,946件 |
合計 | 2,178,989件 | 89,879件 | 2,268,868件 |
2023年度 JAFロードサービス出動理由TOP3
2023年4月~2024年3月累計
一般道路と高速道路での四輪・二輪合計の出動理由TOP3は、1位が「バッテリー上がり」、2位が「タイヤのパンク」、3位が「落輪・落込」となっています。これら3つが全体の約67%を占めており、ライトの消し忘れ等のドライバーのうっかりミス、メンテナンス不足などの人的要因が多い傾向になっています。
四輪のタイヤトラブルについては、一般道路と高速道路で大きな違いがあります。
一般道路におけるタイヤのトラブルが全体の約20%なのに対し、高速道路は約40%と2倍以上になっています。
また、高速道路ではバースト(破裂)が多く見られるのが特徴です。高速道路での高速連続走行はタイヤへの負荷が大きく、空気圧が低下しているとタイヤのたわみ(変形)が大きくなります。連続したタイヤのたわみによりタイヤが発熱し、最後にはバーストしてしまいます。この現象を「スタンディングウェーブ現象」といいますが、バーストにいたらなくてもセパレーション(はく離)を起こすなどの危険があります。
順位 | 出動理由 | 件数(四輪・二輪合計) | 構成比 |
---|---|---|---|
1 | バッテリー上がり | 933,421件 | 41.14% |
2 | タイヤのパンク・バースト・ エアー圧不足 |
453,172件 | 19.97% |
3 | 落輪・落込 | 139,570件 | 6.15% |
道路別の出動理由TOP3
EVの出動理由TOP3(BEV充電装置の実証実験を14都道府県にて実施しています。)
2023年4月~2024年3月累計
順位 | 出動理由 | 件数 | 構成比 |
---|---|---|---|
1 | タイヤのパンク、バースト、 エアー圧不足 |
2,491件 | 28.88% |
2 | 過放電バッテリー | 1,770件 | 20.52% |
3 | EVの駆動用電池切れ | 975件 | 11.3% |
ゴールデンウイーク、お盆、年末年始には救援要請が急増!
2023年度 シーズン別の救援件数・出動理由(四輪・二輪合計)
よくあるクルマのトラブルを防ぐには?
バッテリー上がり
バッテリー上がりの原因は、「過放電」と「破損・劣化」の2つです。
過放電によるバッテリー上がりでよくあるケースが、ライト類や室内灯の消し忘れ、半ドアによる室内灯の点灯です。降車時にチェックするよう心がけましょう。
また、エアコンを駆使する夏季は、電気が作られる量と使う量の不釣り合いからトラブルが発生しやすくなっています。さらに、夏季のバッテリーの酷使で冬季にトラブルを起こすこともあります。特に夏季はエアコンなど電装品の使いすぎに注意しましょう。
バッテリーには寿命があり、一般的に2~3年と言われています。ただ状況によっては交換時期が早まる可能性もありますので、破損・劣化がないか1カ月に1回は点検しましょう。
タイヤのパンク
パンクにはゆっくりと空気が抜けていく「スローパンクチャー」や、タイヤが破裂する「バースト」などがあります。
タイヤに問題がなくても、タイヤ内の空気は自然に抜けていきます。バーストも空気圧不足が主な原因です。少なくとも1カ月に1回は空気圧の点検や、亀裂や損傷がないかをチェックしましょう。
また、クルマにスペアタイヤが積んであるかどうか確認しておくことも大切です。スペアタイヤ搭載車であれば、スペアタイヤの空気圧も定期的に点検しましょう。非搭載車であれば、パンク修理キットの説明書に使用の際の注意点や修理剤の有効期限が記載されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
キー閉じこみ
キーの閉じこみの要因は、電子キーの電池切れや、車内にキーを残したまま外に出てうっかりドアをロックしてしまうケース、車内で留守番中の子どもやペットが誤って内側からロックしてしまうケースなどがあります。
対策として、「ロックするときは必ず鍵を用い、車外からロックする習慣をつけること」「スペアキーを携帯すること」「電子キーの場合、内蔵電池は1~2年程度を目安に交換すること」を心がけましょう。
ハンドルロック
ハンドルロックとは自動車盗難対策の防犯機能のことで、キーを抜いたままハンドルを回すとロックがかかり、ハンドルが動かなくなります。また、キーが回らず、エンジンが始動できない場合があります。
ハンドルロックを解除するには、キーを鍵穴に差して回しながら、ハンドルを左右に動かします。エンジンスタートスイッチを押すタイプのクルマでも、ハンドルを左右に動かしながら、エンジンスタートスイッチを押すとハンドルロックは解除されます。
意外にあるクルマのトラブルにもご注意を!
燃料入れ間違い
セルフ式給油スタンドの普及にともない、「軽自動車に軽油」を入れてしまうなど、燃料入れ間違いのトラブルが発生しています。
マイカーではない車両や、初めて乗る車両に給油する時は、必ず車検証や取扱説明書で燃料の種類を確認し、慎重に給油するよう心がけましょう。
エンジンルームに猫
エンジンルームに猫が侵入していることに気づかず、エンジンをかけてしまう。そんないたましい事故が起こることがあります。
対策として、ボンネットをパンパンと叩く方法やエンジンをかける前にクラクションを鳴らす方法などがあります。乗車前に「猫がいるかもしれない」と注意することが大切です。
クルマのトラブル診断
自動車の調子が何かおかしい・・・ただ、この症状でロードサービスを救援要請してもよい?とお悩みの場合は「クルマのトラブル診断」をご利用ください。
自動車にまつわる不調を診断し解決のヒントが見つかるコンテンツです。自己解決できない故障・トラブルに関しては適切な相談先をご案内します。
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その他にも日常点検で防げるクルマのトラブルがあります。日常点検の方法や、万が一、トラブルが起きてしまった際の対処法をご紹介します。