会長メッセージ

JAFは今年、創立60周年を迎えることとなりました。1963年当時、日本は高度経済成長期に入り、国民生活の中に自家用車の本格的な普及が始まっていました。また、東京オリンピックの開催を控え、諸外国からの自動車を円滑に受け入れるため、欧米のようなロードサービスやドライブ旅行のサポート、交通安全の啓発やモータースポーツの統轄などをおこなう自動車ユーザー団体が強く求められておりました。
そうしたなか、自動車業界をはじめとする関係者の尽力によりまして、JAFが生まれました。その後、多くの皆さまのご協力により、運営基盤を成す在籍会員数は、本年3月末現在で2030万1,304名となり、昨年度末から1年間で20万名以上の増加となりました。
さて、自動車を取り巻く環境や社会情勢は、現在も大きく、また加速度的に変化を続けています。その変化は、テクノロジーの進化や社会のデジタル化、CASEやⅯaaSの進行によるビジネスモデルの大改革、個人のライフスタイルの多様化など、多岐にわたります。
そのような状況を踏まえ、JAFにおいても、会員の皆さまの利便性と満足度向上のため、様々な事業活動を通して、新たなモビリティ社会の到来に向けた取り組みを進めています。
その取り組みのひとつとして、今後増加するであろう電気自動車(EV)の電欠に対応するため、充電可能な機材をロードサービスカーに搭載し、現場での充電サービス開始に向け、準備をすすめております。
また、安全と安心の支えとなるロードサービスの分野では、今年6月はじめ、線状降水帯による集中豪雨の被害が各地で発生した際、特に被害の大きかった愛知県での救援要請急増にこたえるべく、関東、関西、中国の各地方から特別支援隊を編成し、すみやかに派遣しました。
引き続き、ロードサービスを起点とした安全・安心のモビリティ社会の実現とともに、個人のライフスタイルの多様化に対応すべく、会員の皆さまとの接点を増やし、「対話」と「共創」を事業テーマに、会員サービスの向上に努めてまいります。
一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)
会長