会長メッセージ

JAFは、自動車業界をはじめとする皆様からのご理解、ご協力をいただき、会員数が昨年11月末現在で、前年同期に比べ約17万名増加し、2018万8千名に達しました。また、本年4月には、節目となる設立60周年を迎えることとなります。このような節目を迎えることができましたのも皆様のご支援の賜物と心より感謝いたしております。引続き、会員満足度のさらなる向上と、くるま社会が抱える問題の解決のための施策を積極的に実行してまいります。
JAFは1963年に、訪日外国人ドライバーの増加やモータリゼーションの発展にともない顕在化しつつあった、さまざまな課題を解決するために、海外の自動車クラブ等を参考にして、自動車業界の総意により設立されました。半世紀あまりを経た現在、自動車を取り巻く環境は大きく、また加速度的に変化を続けています。
JAFでは、こうした環境変化に対応し、自動車ユーザーの皆様のご期待にお応えするため、対話と共創により、常に変化し続け、安心安全な地域社会を支えることをめざして事業を進めています。
ロードサービスでは、EVや自動運転など進化を続ける自動車技術に対応するため車両、資機材をバージョンアップするとともに、ロードサービス隊員の教育・養成に努めております。
昨年10月より、お客様からの問い合わせに速やかに応えることを目的とした会員向けサービス「ビデオアドバイザリーロードサービス」の提供を開始しました。このサービスは、救援要請電話をいただいた際、言葉ではなかなか伝えづらい症状やパネルの表示をオンライン(ビデオ通話)でつなぎ正確な現象を把握、的確にアドバイスをおこない速やかに解決するものです。これにより、救援要請にサービスカーを効率的に配置することが可能となり、お客さまをお待たせする時間を短縮することができます。
JAFの社会貢献活動については被災地支援をはじめ、交通安全啓発や地域の活性化など多岐にわたっています。
昨年も豪雨災害が発生し、多くの方々に深刻な被害をもたらしました。昨年、9月に発生しました台風15号の上陸では、静岡県で多数の車両冠水被害をもたらしました。最も影響のあった9月23日(金)から3日間、静岡県でのロードサービス実施件数は3,901件(内冠水件数2,062件)となりました。また、9月24日(土)から2週間にわたり、特別支援隊として他県からの応援車両31台を派遣し、対応にあたりました。引続きJAFでは、過酷な状況下においても、被災されたお客様からの救援要請に的確に対応できるよう、防災訓練等にも積極的に参加し、有事の際には迅速に救援活動をおこなえる体制を整えています。
また、信号機のない横断歩道での歩行者保護についての調査は今年度で7回目となり、その結果は毎年多くのマスコミにも取り上げられています。今回の調査では、停止率が39.8%となり、調査開始から右肩上がりとなっています。しかしながら、いまだ約6割のクルマが停止しない現状があり引き続き関係機関と連携し啓発活動を進めてまいります。
会員サービスでは、会員の皆さまの日常でご利用いただける優待施設の充実や観光スポット等をめぐるドライブスタンプラリー、イベントの実施など様々な生活シーンで楽しめるコンテンツの拡充をすすめています。
昨年は、全国各地で多くのモータースポーツイベントが開催されました。JAFでは関係各所の協力のもと感染症対策を実施し、トップカテゴリーの競技はもとより、モータースポーツ初心者でも気軽に楽しめるオートテストまで、全国各地でのJAF公認競技会の開催を支援しました。今後も各地域のモータースポーツクラブと連携し、より一層の活性化を図ってまいります。
JAFは、これからも健全なくるま社会の発展に貢献するため力を尽くしてまいりますので、本年も一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)
会長