選ぼう使おうACC(車間距離制御装置)

先進安全自動車に装備されている「ACCとは何?」、「どのような機能なの?」など機能や使い方について、紹介します。高速道路で長距離を走行する際には、大きなメリットがあります。

ACCとは

どんな機能?

ACC(Adaptive Cruise Control/アダプティブ・クルーズ・コントロール)は正式名称を「定速走行・車間距離制御装置」と言います。高速道路や自動車専用道路で使用することを前提に開発されたもので、その名のとおり、車間距離を一定に保ちつつ、定速走行を車が自動でやってくれる装置です。

ACCが登場する以前は、CC(Cruise Control/クルーズ・コントロール)が主流でした。CCを使うと、車はドライバーが設定した車速で走行してくれます。しかし、車間距離を一定に保つためにはドライバーがブレーキ操作を行う必要がありました。

CCの発展形であるACCでは、車間距離を一定に保つためのセンサーとCPU(コンピューター)が車に搭載されています。これによって、前を走るクルマとの車間距離を一定に保ちながら走る「追従走行」が可能になりました。アクセル操作だけではなく、ブレーキ操作も車が自動で行ってくれるようになったのです。

CCとACCの違い

前を走るクルマの検知方法

それでは、ACCはどのようにして、車間距離を一定に保つのでしょうか? 大きく2つのタイプがあります。

まず「ミリ波レーダー」です。車の先端、グリルの部分に搭載した「ミリ波レーダー」と呼ばれるセンサーによって、前を走る車までの距離などを計測します。ACC作動時は、ミリ波レーダーセンサーからの要求に応じて、車は自動的にアクセルを踏み込み、減速が必要な場合は自動的に緩いブレーキがかけられます。このアクセル操作やブレーキ操作までの一連の流れがACCの行っている制御の概要です。

ミリ波レーダーセンサーの特徴は、雨や霧などの悪天候下や夜間でも影響を受けにくい点です。また、前を走行するクルマとの距離、相対速度、角度に関する情報に加えて、前走車に対して自車が近づいているのか、それとも離れているのかといった変化を瞬時に認識する能力に優れています。また、ミリ波は照射距離が200m前後と長いため、より高い車速にまで対応することも可能です。

ミリ波、カメラセンサー、ステレオカメラセンサーの特徴

もうひとつが「光学式カメラセンサー」です。光学式カメラセンサーの特徴は、カメラが映した情報をそのままデジタル化することができるため、車だけでなく道路の白線も認識できることです。最新の光学式カメラセンサーの中には、画像がカラー化されたものもあり、赤く点灯する前車のブレーキランプを認識することで、より素早い減速操作が可能になりました。また、光学式カメラを左右に2つ並べて搭載した「ステレオカメラ」では人と同じ両眼立体視ができるため、対象物を立体的に把握することができます。そのため、光学式カメラを1つだけ搭載する「単眼カメラ」に比べてきめ細やかな制御が期待できます。

一部の車種には、ミリ波レーダーセンサーと光学式カメラセンサーの両方のセンサーを使っているモデルもあります。

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ACCの3大メリット

  • 1:安全車間
  • 2:疲労軽減
  • 3:渋滞緩和

ACCを使用すると、前走車と一定の車間距離を保つようにアクセルとブレーキの操作をクルマが自動的に制御を行います。その車間距離は周囲の交通状況やドライバーの好みに応じて設定が可能。たとえば「短め/標準/長め」といった3段階のから選べるものや、4~7段階まで詳細に設定できるものまで、さまざまなタイプが存在しています。

しかもこの車間距離は、ただ単に一定の距離を保つのではありません。車間距離の設定を同じにしていても、そのときの車速に対して、安全な車間距離を車が判断して距離を決めているのです。たとえば、車間距離の設定を「標準」のままにしていても、速度が速いときは車間距離は長くなり、速度が遅いときは車間距離は短くなります。そうなんです、ACCでは「前走車の位置に自車が何秒後に到達するか」という「車間時間」で車間距離を決定しているのです。

それでは、時速100kmで走行しているときの車間距離は、時速50km走行時の2倍になるのでしょうか。実は、ACCでは、安全に加速・減速できるよう、アクセルの操作量とブレーキの強さを国が規定しています。そのため、1秒間に走行する距離の多い時速100kmの場合は、時速50kmの2倍以上の安全車間が保たれることになっているのです。

安全車間イメージ

ACCはアクセル操作やブレーキ操作の一部を自動で行ってくれるため、運転時の疲労軽減効果が望めます。なかでも、身体的疲労が蓄積しやすい高速道路での長距離走行時には、より大きな効果が期待できます。また、ACCのなかには、車速がゼロ、つまり完全停止まで行ってくれるものもあり、発進停止を繰り返す渋滞中でも活用できます。

日本の高速道路には勾配のきつい路面が数多くありますが、ACCは上り坂による車速の低下をいち早く察知して自動で加速してくれるため、速度の維持が容易です。また、下り坂では車は自然と速度が上がっていきますが、一部のACCでは極端に加速しないようにシフトダウンしながらエンジンブレーキを利かせたり、ブレーキ操作を行なうなどして、設定した速度を維持するような制御をしてくれます。

このように疲労軽減効果の大きいACCですが、路面の状況を検知していないため雨などで路面が濡れて滑りやすい状況にあるときはドライバーのさらなる注意が必要です。また、隣の車線から急な割り込みをされた場合にもACCだけでは対応できないことがあります。

渋滞時の追従走行で楽ちん(イメージ)

ACCがなぜ渋滞緩和に役立つのか。それを理解するために、最近の渋滞事情からご説明します。
かつては、高速道路の渋滞と言えば料金所で発生していたものですが、ETCが普及してからというもの、料金所での渋滞はめっきり減りました。その代わり今日では、「サグ部分」が高速道路の渋滞の6割を占めるようになりました。

サグ部分とは、緩い上り勾配の区間のこと。この区間では、アクセルを踏み足さないと車の減速が始まってしまいます。この車の減速が、後続車のさらなる減速を招き、やがて渋滞に発展する大きな要因となっています。

そこで、ACC。ACCは、上り勾配による車の減速をいち早く察知し、設定速度を維持するようにアクセルを自動で足してくれます。さらに、もし前走車が減速してしまっても、前走車との車間を適正に維持し、渋滞を発生させないクッション役をしてくれるのです。もちろん、ドライバーがこうした運転操作をすることで渋滞を大きくしない運転になりますが、ACCに任せてしまえば運転技術の巧拙にかかわらず、渋滞緩和に貢献することができるのです。

渋滞緩和(イメージ)

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追越車線は早くない!?走行車線はACCを使って走ろう!(選ぼう使おうACC)

JAFユーザーテスト

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ACC(車間距離制御装置)
JAF Mate 2014年6月 掲載

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