見えない! 止まれない! ロービームの限界を知る(JAFユーザーテスト)

テスト条件

実施日 2013年8月28日(水)
テスト背景 夜間走行時は、対向車や先行車などがある場合を除いてハイビームにするのが基本。
しかしながら、現状では、当該車両などがない場合にもハイビームを使用せず、ロービームで走行するドライバーが多い。
そこで、暗い道でもロービームのままで安全に走行できるかテストを実施。

  • 道路運送車両法では、ハイビーム(上向き)を「走行用前照灯」、ロービーム(下向き)を「すれ違い用前照灯」と呼んでいます。
テスト方法 モニターにテストコース内を時速80kmと時速100kmで周回してもらい、コース上に設置した障害物の手前でブレーキのみで停止できるか、ハイビームとロービームの違いで検証。
  • モニターは、30~50代の男女5名。
  • 時速100kmは、ロービームのみ。
  • 障害物は、黒色の段ボール箱を積んだものを使用。
写真:見えない! 止まれない! ロービームの限界を知る テスト方法01

ハイビームとロービームによる停止位置

グラフ:ハイビームとロービームによる停止位置

※ブレーキのみで回避するテストだったが、ハンドルで回避してしまった。

結果

  • ハイビームの時速80kmでは、障害物から最短でも44m手前、最長では111m手前で停止できた。
  • ロービームの時速80kmでは、どのモニターも停止位置が大幅に障害物に近づき、ふたりに至っては、停止位置が障害物のわずか1m手前だった。
  • ロービームの時速100kmでは、5人中4人が障害物の手前で停止できず、ハイビームに比べ、ロービームは視認性が限られることから障害物の発見が遅れることが確認できた。

まとめ

  • 対向車や先行車、歩行者がない場合には、ライトを積極的にハイビームにする。
  • ハイビーム・ロービームに限らず、照射範囲内で止まれる速度を心がけることが大切。