あなたのチェーンは急坂を上れますか?(JAFユーザーテスト)

テスト実施日・諸条件

実施日 2019年2月19日(火)
テスト場所 交通科学総合研究所(北海道士別市)
テスト背景 雪道の走行はスタッドレスタイヤが主流であるが、冬のレジャーなどたまに降雪地帯へ行く程度であればノーマルタイヤにタイヤチェーンを装着して走行する方もいる。ただ、タイヤチェーンには金属、非金属、さらにその中でも様々な種類があることから、タイヤチェーンの種類別に登坂路を上りきれるか検証した。
テスト内容

ノーマルタイヤに種類別のタイヤチェーンを装着し圧雪された登坂路(15%および20%)を上れるか検証した。

タイヤチェーンの種類

①金属チェーン(亀甲型)

②金属チェーン(はしご型)

③非金属チェーン(ウレタン系)

  • テスト車は、前輪駆動のコンパクトカー
  • 新品のノーマルタイヤにタイヤチェーンを装着
  • 圧雪路とは、雪が踏み固められた状態の路面
  • 坂道は全長50m
  • テストはそれぞれ3回実施

テスト 上り坂(勾配15%および20%)を上りきれるか?

登坂路(15%)走行イメージ
坂道の途中でスリップ

テスト結果

テスト 上り坂(勾配15%と勾配20%)を上りきれるか?

結果は上記の通り。
勾配20%の坂道では、金属チェーン(亀甲型)のみ上りきることができたが、金属チェーン(はしご型)と非金属チェーン(ウレタン系)は坂道の途中でスリップし、上りきることができなかった。

  • 結果は一例であり雪道や車の駆動方式、タイヤの種類などで結果が変わることがある。

まとめ

勾配15%の坂道ではすべてのタイプで上りきることができたが、勾配20%の坂道では、金属チェーン(はしご型)と非金属チェーン(ウレタン系)は斜面に入るとすぐに滑り出し、最後まで上ることができなかった。金属チェーン(亀甲型)のみ上りきることができたが、タイヤが空転し、車の挙動も乱れた。
雪道においてノーマルタイヤにタイヤチェーンを装着し走行する場合においても、急な坂道に注意し慎重に走行しましょう。
また、急な降雪の可能性もあるので、常にタイヤチェーンを車内に備えておくと良いでしょう。