クルマが雪で埋まった場合、CO中毒に注意(JAFユーザーテスト)

テスト実施日・諸条件

実施日 2015年2月16日
テスト場所 サンタプレゼントパーク(北海道旭川市)
テスト背景 吹雪による停車時やスキー場での仮眠時に危険なのが「車内の一酸化炭素(CO)中毒」。危険性と対策を検証した。
テスト方法

同じ2台の車を用意し、エンジンをかけた状態にして車内のCO濃度をガス検知器で計測。1台はそのままの「対策なし」、もう1台は「マフラー周辺を除雪」とした。
テスト①ではマフラーの高さまで雪で覆い、テスト②ではさらにボンネットの上まで雪を被せた。テスト③では、「窓を5cmほど開ける」状態で行った。いずれのテストも、エアコンは外気導入とし、温度、風量も統一した。

テスト結果

対策をしないと、CO濃度は短時間で危険レベルに。

「対策なし」では開始直後から濃度が上がり、16分後に短時間暴露限度の400ppmに上昇。その後、6分で測定上限値である1,000ppmに達した。
「マフラー周辺を除雪」した車では終始COはほとんど検知されなかった。
「窓を5cmほど開ける」ケースでは、開始5分で100ppm台に上昇、しばらく増減を繰り返したのち、約40分後に短時間暴露限度の400ppmに上昇し、その後すぐに800ppm台になった。

  • 車の周囲の状況や風向き、エアコンの設定などで変わるため、今回安全だった条件でも危険になる場合があります。

床下に溜まった排ガスが車内に!

マフラーの近くに発煙筒を置いて排ガスの流れ方を確認したところ、車の床下に溜まった排ガスが車内に吸い込まれた (図参照)。
エアコンが内気循環でも、車体の隙間などから排ガスが車内に入る危険性がある。

(発煙筒を焚き始めて約50秒後の車内の様子)