ルームミラーとデジタルインナーミラーの見え方の違いとは?(JAFユーザーテスト)
テスト実施日・諸条件
実施日 | 2023年11月9日(木) |
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テスト場所 | 日本自動車連盟(JAF)中央研修センター(東京都多摩市) |
テスト背景 | 近年、車体後方に取付けられたカメラの映像がルームミラーに映り、後方確認できるデジタルインナーミラー搭載車種が増えている。従来のルームミラーとの見え方の違いやデジタルインナーミラーの死角はどれくらいあるのか、走行上の注意点について検証した。 |
テスト内容 |
●デジタルインナーミラーとは…?
車のリアガラスに取り付けたカメラを通して後方を確認するため、乗員や荷物、ヘッドレストに干渉されずにクリアな視界が確保できるもの。カメラの向きを動かせるタイプもあり、従来のルームミラーと同様に自分の運転しやすいように調整ができる。
テスト 2つのミラーで見える範囲を比較検証従来のルームミラーとデジタルインナーミラーとで見える範囲は変わるのか、車両後方に障害物を置き、比較検証した。 |
テスト結果
テスト 2つのミラーで見える範囲を比較検証
従来のルームミラーとデジタルインナーミラーとで見える範囲は変わるのか、車両後方に障害物を置き、比較検証した。以下のような結果となった。
(※)印の画像は車両後端から撮影した画像を左右反転したもの。
- 2つのミラーの見える範囲をマークして、真上から確認したところ、デジタルインナーミラーのほうが見える範囲が広かった。
- (2)のように距離が近すぎたり、(1)(3)(9)のように極端に左右にあるものは、どちらのミラーでも見れなかった。
- (4)(7)(8)のように、デジタルインナーミラーでは見えるものの、従来のルームミラーでは見えないものがあった。
<参考1:後続車の見え方の違い>
後続車を想定した車両を3.5m後方に停め、その場で従来のルームミラーとデジタルインナーミラーとで見え方を比較した。
- 従来のルームミラーよりもデジタルインナーミラーのほうが後続車が大きく映っており、距離感や見え方が異なることが明らかとなった。
<参考2:デジタルサイドミラーについて>
デジタルサイドミラーとは、サイドミラーの位置にカメラを取り付け、その映像を運転席右前方、助手席左前方の2箇所で確認するというもの。従来のサイドミラーと同様に、上下左右の調整ができる。
まとめ
- デジタルインナーミラーは従来のルームミラーと比べて、見える範囲が広く、後部座席に乗員がいたり、荷物を多く積んでいても後方視界をクリアに確認ができる便利な装備といえます。
- 後席のチャイルドシートに座る子どもや乗員などの様子を確認するためにはデジタルインナーミラーから従来のルームミラーに切り替える必要があり、使う場面によって使い分ける必要があります。
- デジタルインナーミラーの方が従来のルームミラーと比べて見える範囲は広いですが、必ず死角は存在するため、必要に応じてサイドミラーや目視確認、バックモニターなどを活用して死角を意識した運転を心がけましょう。