過信は禁物!駐車を支援する「パーキングアシスト」の 機能性と安全性について検証

ニュースリリース

本部MA2023-010
2023年06月14日

JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 坂口正芳)は6月14日(水)、駐車支援機能(以下、パーキングアシスト)とはどういった機能なのか、また普段よく見かける駐車の場面でパーキングアシストが使用できるのか検証し、その結果をウェブサイトに公開しました。
JAFインストラクター、モニター
パーキングアシストがついたテスト車

2022年5月以降に発売される新型車において、バックカメラの装備が義務化され後方の確認がしやすい車両が普及していますが、「駐車」を苦手と感じているドライバーは多くいます。バックカメラ以外で駐車の運転操作を支援する機能としては、パーキングアシストがありますが、パーキングアシストとはどういった機能なのか、また普段見かける駐車の場面では、パーキングアシストが使用できるか検証しました。

テスト1:駐車が苦手なドライバーとパーキングアシスト、JAFインストラクターで最もスムーズに駐車できたのは?

駐車が苦手なドライバーとJAFインストラクター、パーキングアシストでそれぞれ車庫入れと縦列駐車を実施しました。駐車に要した切り返し回数と時間を計測しました。

車庫入れで使用した駐車スペース
と車庫入れの流れ

縦列駐車で使用した駐車スペース
と縦列駐車の流れ

ディスプレイをタッチして操作する
パーキングアシスト

結果:駐車が苦手なドライバー、JAFインストラクター、パーキングアシストの3者が車庫入れ・縦列駐車をおこない、駐車にかかった時間と切り返しの回数に関して、以下のような結果となりました。

  • 運転が苦手なドライバーは切り返し回数が多く、駐車に長い時間を要しました。
  • テスト後、駐車が苦手なドライバーから「自分でハンドルを慎重に切っていた場面でも、パーキングアシストではスムーズにハンドルを切っていた。駐車は特に苦手と感じているので、駐車を車に任せられるのはありがたい」とのコメントがありました。

テスト2:三輪車や歩行者などの障害物がある場合など、さまざまな場面でパーキングアシストを使用できるのか?

普段見かける駐車の場面を以下の6つ再現して、それぞれの条件でパーキングアシストは作動し、安全に駐車できるのか検証しました。

再現した6つの駐車の場面(上段左から、駐車スペース後方に障害物がある場合、駐車スペース中央に障害物がある場合、駐車時に歩行者が車両に接近した場合。下段左から、隣の車のドアが開いた場合、駐車スペースから離れた場所で機能を使用した場合, 駐車スペースの白線が消えかかっている場合。)

結果:さまざまな条件下でもパーキングアシストは作動し、安全に駐車することができるのか検証した結果、以下のようになりました。

  • :すべてのテストで障害物を認識し、停止した。
  • :障害物や状況を認識できたり、できなかったりするケースがあった。
  • :パーキングアシストの作動を試みるが、画面上で駐車スペースを認識できず、パーキングアシストを開始できなかった。
  • ※テスト結果は、車両や駐車環境、周辺状況、天候条件によって変わる可能性がある。

パーキングアシストは、車載カメラなどで駐車スペースを認識し、安全かつ正確に駐車できるように運転をアシストしてくれます。しかし、状況によってはパーキングアシストが正しく機能しないことがあるため、機能を過信せず、ドライバーによる安全確認が大切です。パーキングアシストを使用する際は、あらかじめその車両の取扱説明書をよく読んで、使用上の注意点を正しく理解したうえで安全な場所で使用しましょう。パーキングアシストが作動中でも、常に目視やミラー、モニター等で周囲の安全を確認し、危険があればいつでも車を停止できるようにしましょう。
JAFはこれからもドライバーの目線に沿った実験をし、交通安全の啓発に努めてまいります。