歩行中の「ながらスマホ」(歩きスマホ)(JAFユーザーテスト)
テスト実施日・諸条件
実施日 | 2014年12月20日 |
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テスト場所 | 東京都渋谷区「道玄坂下」交差点 |
テスト背景 | スマートフォン(以下、スマホ)が急速に普及している中、歩行中のスマホ操作(いわゆる「ながらスマホ(歩きスマホ)」)による事故やトラブルが社会的に問題視されている。 そこで、歩行中のスマホ操作の影響をテストし、その危険性を検証した。 |
テスト内容 |
歩行者テスト モニター※1 にアイマークレコーダー(視線計測装置)※2 を装着し、スクランブル交差点を横断する際の、視線の違いや特徴を、スマホの有無別で比較検証した。
※1 モニターは、20代~30代の男女4名 歩行者テストを行った渋谷の「道玄坂下」交差点 アイマークレコーダー装着イメージ アイマークレコーダー映像イメージ 本テストは、FIA 交通安全支援プログラム(FIA RSGP)の資金提供および愛知工科大学工学部 小塚 一宏 教授監修のもと実施した。 |
テスト結果
モニターA(20代女性)
スマホあり
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:21秒
- よそ見していた歩行者と衝突した
- スマホ画面に集中していた
スマホなし
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:15秒
- 周囲の歩行者を避けてスムーズに歩いていた
- 視線は前方に向けられていた
モニターB(30代男性)
スマホあり
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:19秒
- スマホ画面に視線が集中し、正面から来る歩行者を見ていなかった
スマホなし
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:17秒
- 周囲の歩行者の動きをしっかり確認し、スムーズに対応していた
- 視線は前方に向けられていた
モニターC(20代男性)
スマホあり
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:21秒
- スマホ画面に視線が集中し、前を横切った親子と衝突しそうになった
- すれ違った人と軽く衝突した
スマホなし
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:20秒
- 周囲の歩行者の動きをしっかり確認し、スムーズに対応していた
モニターD(30代女性)
スマホあり
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:29秒
- 視線が下がり、傘を持った人と衝突しそうになった
スマホなし
*画像中の緑色の線はモニターの視線軌跡
走行時間:16秒
- 周囲の歩行者の動きにたいし、スムーズに対応していた
- 視線は前方に向けられていた
まとめ
- 歩行中の「ながらスマホ」(歩きスマホ)は画面に集中してしまい、前方や左右に視線が配られていないので、歩行者などに衝突する危険性が高い。
- 「ながらスマホ(歩きスマホ)」は、ゆっくり歩き、交差点を横断するまでに時間がかかるので、青信号でわたりきれない可能性や周りの迷惑になるおそれがある。
- ドライバーも、「ながらスマホ(歩きスマホ)」の歩行者を見かけたら、その動きに十分注意する必要がある。
「ながらスマホ(歩きスマホ)」は周辺の認識が難しくなり、事故につながる大変危険な行為なのでやめましょう。