日常点検方法(私にもできるマイカー点検)
STEP1:エンジンルームをのぞいてここを点検
◎STEP1のエンジンルームの点検は、エンジンが熱をもっているおそれがあるので、走行前もしくは走行後しばらく経ってから行うようにしましょう。
(1)ウインド・ウォッシャ液の量
トラブル例●いざというときにフロントガラスの汚れを落とせずに、前が見えなくなる
※ウォッシャ液が、カラの状態でウォッシャ・スイッチを入れると、モーターが故障することがあります。
(2)ブレーキ液の量
トラブル例●ブレーキ液の量が減ると、最悪の場合ブレーキが利かなくなり、追突事故の原因になる
※ブレーキ液の減りが著しいときは、ブレーキ系統からの液漏れが考えられます。整備工場へ依頼して原因をつきとめましょう。
(3)バッテリー液の量
トラブル例●バッテリーあがり(エンジン始動不能) ●バッテリーの破裂
※メンテナンスフリーバッテリー(液の補充および点検ができないタイプ)も、同様に寿命があります。
(4)冷却水の量
トラブル例●冷却水の量が減るとエンジンがオーバーヒートを起こし、最悪の場合エンジン交換が必要になる
※冷却水の量が著しく減少しているときは、ラジエーター、ラジエーター・ホースなどから冷却水が漏れているおそれがあります。
(5)エンジン・オイルの量
トラブル例●エンジン・オイルの量が足りない場合、エンジン内部の破損を引き起こす
※オートマチック・トランスミッションのオイル・レベル・ゲージと間違えないようにしましょう。
※エンジンルームにタオルなどの可燃物を置き忘れないよう注意しましょう。エンジンの熱でタオルなどが発火して車両火災が起こる場合があります。
STEP2:クルマのまわりを回ってここを点検
◎STEP2ではタイヤやランプ類の点検を行います。ランプ類の点検は信号待ちなどでの前の車や、駐車した際のショーウインドウへの映り込みなどを利用してチェックすることもできます。
(6)タイヤの空気圧
トラブル例●空気圧不足による燃費悪化 ●空気圧が不適正な場合、走行安定性が悪化 ●空気圧不足により、ハンドル操作が重くなる
※スペア・タイヤの空気圧も点検しましょう。
(7)タイヤの亀裂、損傷および異状な摩耗
トラブル例●パンク、バースト(破裂) ●スリップ ●制動距離が長くなる
※亀裂、損傷や異状摩耗したタイヤでの走行はとても危険です。早急に取り換える必要があります。
(8)タイヤの溝の深さ
トラブル例●パンク、バースト(破裂) ●スリップ ●制動距離が長くなる
※スタッドレスタイヤは溝の深さが50%まで摩耗すると積雪路・凍結路での性能が低下するので、タイヤの溝の深さが50%に達するとプラットフォーム(冬用タイヤとしての使用限度を示すサイン)が現われます。
(9)ランプ類の点灯、点滅およびレンズの汚れ、損傷
トラブル例●夜間、悪天候時およびトンネル走行時などに前方視界が確保できない ●他車への意思表示ができない
※ウインカ・ランプが球切れを起こすとメータ内のインジケータ・ランプ点滅速度に変化が生じます。
STEP3:運転席に座ってここを点検
◎STEP3では運転席での操作に対するクルマの反応を確認します。新車時や定期点検直後との違いを意識しながら点検しましょう。
(10)ブレーキ・ペダルの踏みしろおよびブレーキの利き
トラブル例●ブレーキの利きが悪い場合、追突事故の危険性が高い
※床板とのすき間が少なくなっているときや踏みごたえがやわらかく感じるときは、ブレーキ液の漏れや空気の混入が考えられます。整備事業場へ依頼して原因をつきとめましょう。
(11)パーキング・ブレーキ・レバー(ペダル)の引きしろ(踏みしろ)
トラブル例●パーキング・ブレーキの利きが悪くなる ●パーキング・ブレーキの引きずり
(12)ウインド・ウォッシャの噴射状態
トラブル例●フロントガラスの汚れを落とせない ●飛散による他の交通などへの悪影響
(13)ワイパの拭き取りの状態
トラブル例●フロントガラスの雨や汚れを拭き取れない
※ワイパのから拭きは、ガラスを傷つけますので、ウォッシャ液を噴射してからワイパを作動させましょう。
(14)エンジンのかかり具合および異音
トラブル例●エンジンがかからない ●エンジンの力不足 ●エンジン内部不具合
(15)エンジンの低速および加速の状態
トラブル例●排気ガス悪化による環境汚染 ●走行中のエンジンストップによる追突
※走行して点検しますので、交通状況に注意し、安全な場所で行いましょう。