実験!オートライトはいつ点く?(前編)~そもそもオートライトって?(JAF Safety Light)
周囲の明るさをセンサーでキャッチして、ヘッドライトを自動的に点けてくれる賢い機能がオートライトです。 最近は装備した車が少しずつ増えてきていますので、運転席で目にされた方も多いかもしれません。今回は、意外に知らないオートライトのことをいろいろと紹介しちゃいます。
そもそもオートライトって?
オートライトは基本的にオートと表示された部分のスイッチをONにします。
このスイッチをONにしておくことをおすすめします。とにかく賢いんです。どんな風に賢いかといいますと
オートライトはどのくらい装備されているの?
オートライトが装備されているのかどうかをアンケート調査してみました!!
オートライト機能はかなりの車種で設定されてはいますが、2014年現在、まだまだ道路を走る車にはオートライト非装備の車が多いようです。なかには、マイカーにオートライトが装備されているのかどうか「わからない」という回答も。ライトのスイッチを見てみて、「AUTO」の文字が書いてあれば、オートライト機能が装備されています。わからない方は、ぜひ一度見てみてくださいね。
次に、普段オートライトを使っているというドライバーに、オートライトの点灯のタイミングについて感想を聞いてみました。すると……
自分のクルマのオートライトの点灯が“ちょうど良い”満足されている方が40%、“早い”“遅い”など“なんか違うなぁ”と感じていらっしゃる方が半分以上いらっしゃいました。では次に、いよいよ実際にどのようなタイミングでオートライトが点灯するのか、2010年にJAFユーザーテストで実験しているので、その検証結果をご紹介しましょう!!
検証1 オートライト点灯時刻テスト
テストは5月下旬、日没時刻は18時50分でした。オートライトを装備した、メーカーの異なる車を5台用意しました。ヘッドライトスイッチをAUTOモードに切り替え、テストの準備完了! 17時45分に実験開始です。じょじょに暗くなっていくなか、どんなふうに点灯するのでしょう?
一口にオートライトといっても車によって点灯タイミングはマチマチであることが判明!!
早めのライト点灯を行うためには、オートライトに任せっきりではダメなのです。
オートライト車種別点灯時間差検証
検証2 トンネル通過時における点灯タイミング
検証1で、オートライトの点灯タイミングは一律ではなく、車によって異なることが分かりました。それでは、日中、急に暗くなるとき、たとえばトンネルに入ったときにすぐに点灯してくれるのか、気になるところですね。JAFユーザーテストでは、「トンネル進入時の点灯時間」も計測しています。
点灯検証のときと同様に、テスト車をA、B、C、D、Eの5台を用意し、時速80kmで走行。トンネルに入ってからヘッドライトが点灯するまでの秒数を計測しました。結果、B・C車が0.5秒で点灯、続いてA車が0.7秒で点灯、D・E車0.8秒かかりました。1秒にも満たない短い時間ですが、時速80kmで走っている車はどのくらい進むのか見てみましょう。
トンネルに入ってから点灯するまでの時間と、進む距離
1秒以内に点灯してはいるものの、高速道路にも多く存在するトンネル。高速走行中はこれだけの距離を進んでしまいます。後続車が自分のテールランプに気づいてくれるのは、トンネルに進入してから11m~17.6m進んでから、ということになります。
一方、トンネルを出たとき、オートライトが消灯するまでの時間は、車種によってだいぶ差が生じました。最も短いB車だと0.7秒。消灯までもっとも長かったのがD車で12.7秒。消灯までの時間も車種によってばらばらでしたが、いずれも点灯するまでの時間より長く設定されていました。
JAFのアンケート結果によると、「オートライトを使用しない理由」のひとつに、「トンネルが連続していたり、アンダーパスなどで、頻繁に点灯と消灯を繰り返すとパッシングと間違われるおそれがあるから」という回答がありました(17.2%)。トンネル進入時の点灯時間より、トンネルから出たときの消灯までの時間のほうが長めに設定されている理由のひとつは頻繁に点灯・消灯を繰り返さないようなセッティングにしていると思われます。あまり頻繁だとパッシングしていると勘違いされるかもしれませんし……。
さてさて、知れば知るほど興味深いオートライトの挙動。オートライトと一言で言っても、その設定は各社各様。そこで、メーカーに直接聞いてみました! 後編では、「もっと知りたい!オートライト」。国産車メーカーだけでなく、外車メーカーも含め全7社にアンケート取材し、さまざまな疑問にお答えします。