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[A]他の交通の邪魔にならない場所に停車し、エンジンを止めずに、ボンネットを開けましょう。
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- オーバーヒートの原因は、走行状況や冷却系の不具合などがある。
- 安全を確認して停車し、エンジンは停止させずにボンネットを開ける。
- そのまま走り続けていると、最悪エンジン交換になる場合もある。
オーバーヒートの原因はいろいろある
現在販売しているクルマは、エンジンの熱を冷却水(クーラント)で下げ、熱くなった冷却水をラジエーターに送り、走行風やファンで冷やすという水冷方式を使っています。オーバーヒートとは、エンジンが過度に熱を持ったり、冷却性能が低下したりして、冷却水の温度が上昇してしまった状態を言います。
原因としては、まず前者の場合は、長い坂道で低いギアに固定しての走行や、渋滞時の長時間のノロノロ運転などが挙げられます。後者の場合は冷却水不足や漏れ、循環不良をはじめ、ウォーターポンプや冷却用ファン、冷却水の流量を調節するサーモスタットの作動不良、ウォーターポンプを駆動するベルトの緩みなどが考えられます。
エンジンオイルが原因という場合もあります。エンジンオイルには潤滑のほか、冷却や清浄などの役割があります。オイルの不足・劣化で潤滑性能が低下すると、エンジンが熱を持つようになり、オーバーヒートにつながります。
オーバーヒートが起きたときの対処方法は
オーバーヒートが起きた場合には、周囲の安全を確認したうえで、他の交通の邪魔にならない場所に停止させます。そのまま走り続けた場合、突然エンストを起こしたりして大変危険なうえ、最悪の場合エンジン交換ということにもなりかねません。
すぐにエンジンを止めてしまうと、冷却水が循環せずに、一気に温度が上昇したり、エンジンオイルの循環が停止し、油膜切れを起こしてエンジンが焼き付く可能性があるので、エンジンを停止せずに、そのままかけておきます。そしてボンネット(エンジンフード)を開け、エンジンルームの風通しをよくします。エンジンルームが高温になっているため、ボンネットを開けるときは十分に注意してください。
ただし、冷却ファンが回っていないときや、冷却水が漏れているときは、症状がひどくなっていくので、逆にエンジンを止めて自然冷却してください。
オーバーヒートを起こした原因によっては、再度エンジンを始動することもできますが、上に書いたようなトラブルを抱えていることが多いので、そのまま速やかに救援を呼び、整備工場でオーバーヒートの原因を調べてください。
2025年01月現在