[Q]猫がエンジンルームに入ることを知っていますか?

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[A]猫は暖かい場所や狭い場所を好みます。雨風も凌げるなど、安心できる条件がそろっています。

  • 猫は狭く暖かい場所であるエンジンルームを好むが、運転者は気づきにくい。
  • 乗車前にボンネットを叩く方法は、有効な対策のひとつ。
  • 事故が起きて対処に困ったら、JAFに依頼するかディーラーなどに連絡。

猫がエンジンルームを好む理由とは?

エンジンルームに猫が侵入していることに気づかず、エンジンをかけてしまう。そんなトラブルが起こることがあります。これに起因したJAFロードサービスの出動例も少なくありません。JAFの2025年2月21日の発表では、前年10月1~31日に発生した「猫がクルマに入り込んだことによるトラブル」の救援要請件数は、全国で28件ありました。

猫は暖かい場所や狭い場所を好みます。駐車しているクルマのエンジンルームは雨風が入りにくく、長時間駐車していても、周辺に比べて暖かい場所と言えるでしょう。さらに駐車場は人の往来も多くありません。警戒心の強い猫にとって、安心できる条件がそろっています。

このようなトラブルは冬場に多いと思われがちですが、JAFによると、2024年6月1~30日に発生した救援要請件数は全国で381件と、約13倍になっていました。猫は春や秋に出産が多いと言われており、6月は春生まれの子猫が活発に動き始める時期であることが理由と考えられます。また、猫だけでなく、ネズミやヘビが入り込んだり、鳥が巣を作ったりする事例もあります。

2025年の発表では、エンジン始動後に気づき救援要請されたと明確にわかるものは、8件ありました。エンジンルームに猫がいることに気づかずにエンジンをかけてしまった場合、猫は驚いてパニック状態になる可能性があります。電装系などを駆動するベルト周辺にいる場合は、そのまま回転部分に巻き込まれてしまうかもしれません。瞬間的な出来事なので、ドライバーが気づいたときは手遅れになる可能性があります。

トラブルを防ぐための対策は?

エンジンルームにいる猫は、ドライバーが車内に乗り込んでも気づかないことがあります。そのため、ただ近づくだけでは、事故を防止できません。なんらかの方法で猫に人間の存在を知らせる必要があります。

有効な対策のひとつに、駐車しているクルマに近づいたときにボンネットをコンコンと叩く方法があります。強く叩くと驚いて狭い場所に入り込み、抜け出せなくなってしまうことがあります。その後、耳をすませて猫の気配を感じたら、ボンネットを開けて中を確認します。また、日常的に猫をクルマへ近づけない対策も大切です。屋外でクルマを保管する場合は、市販の猫よけグッズを使う方法もあります。

それでも事故が起きてしまった場合、対処に困ったときは、JAFに依頼するか、ディーラーや修理工場などに連絡しましょう。猫を巻き込んだまま気づかずにしばらく乗り続けると、エンジンに悪影響が出る可能性もあります。いたましいトラブルを防ぐためには、「猫がいるかもしれない」と注意することが大切です。自動車のユーザーは日常点検を行うことが、道路運送車両法で規定されています。その流れで、乗り込む前にクルマの周りに異変がないか確認しましょう。

2025年06月現在

 

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