[A]無理に走行を続けずに、一般道であれば駐車場、高速道路であればSAやPAに入って様子を見ましょう。
- 発生しやすい季節は、内陸部では秋が多く、北部や高地では夏に多い。
- 濃霧に遭遇したら速度を緩め、前走車との車間距離を十分に保つ。
- 運転の継続が危険だと感じたら、道路上に停車せずに駐車場などに入る。
どんな時期や場所で濃霧が発生しやすいか
霧は微小な浮遊水滴で、できています。気象庁ではこの浮遊水滴によって視程(水平方向に見通せる距離)が1km未満の状態を霧と呼んでいます。この霧が濃くなると濃霧と呼び、視程が陸上で100m、海上で500m未満の場合に使われます。
発生しやすい季節は、内陸部では秋が多く、北部や高地では夏にもっとも多く発生します。発生しやすい場所は、標高の高い山間部や山間の盆地に多く、長野県の霧ヶ峰といった地名に霧が含まれている場所は、その地形や気象状況から霧の発生率が高いといえるでしょう。
走行中に濃霧に遭遇したら
一般道、高速道路を問わず、走行中に濃霧に遭遇したら速度を緩め、前走車との車間距離を十分に保ちましょう。ヘッドライトを点灯させることも視界確保の有効な手段ですが、必ず、光源が下向きになる「すれ違い用前照灯」(ロービーム)を使用します。これは、遠くまで見通したい一心から、光源が上向きになる「走行用前照灯」(ハイビーム)を使ってしまうと、ヘッドライトの灯りが霧に乱反射してしまい、かえって視界が悪くなるからです。同時に、フォグランプが装備されている場合は、点灯させることで被視認の向上に役立ちます。
危険を感じたら無理に走行しない
濃霧では視界が非常に狭まり、まっすぐ走るだけでもむずかしくなることがあるため、高速道路では視線誘導灯(車道の側方に沿って設けた目印によって道路の形状等を明確にし、ドライバーの視線を誘導する視線誘導標のうち、目印部分に電灯を用いたもの)などを活用し、一般道では道路の白(黄)線や左右の景色に目を配ります。窓を少し開けて外の様子や他車の動向を伺いながら走行することも大切です。それでも運転を継続することが危険だと感じた場合は、無理に走行を続けずに、一般道であれば駐車場、高速道路であればSAやPAに入って様子を見ましょう。
高速道路の本線上はもちろんのこと、一般道であっても道路上での停車は追突される恐れがあるので絶対にやめましょう。安全な場所に停車したら、ラジオやスマートフォンなどで交通状況を確認して状況を把握し、霧が晴れるのを待つのが賢明です。
2023年10月現在