

[A]「原付二種」は、排気量50cc超〜125cc以下で、一般車両と同様に道路ごとの規制速度に従って走行できるバイクです。
- 原付二種は排気量50cc超〜125cc以下のバイク、または定格出力0.6kW超〜1.0kW以下の電動バイクを指す。
- 原付一種に適用される30km/h制限の対象外であり、一般車両と同様に道路ごとの規制速度に従って走行できる。
- 二段階右折が不要になるなど走行ルール上のメリットが多い。
- 免許の取得方法は教習所と試験場の直接受験の2種類がある。
原付二種とは
原付二種の正式名称は「第二種原動機付自転車」です。エンジン排気量が50ccを超え125cc以下のバイク、または定格出力が0.6kWを超え1.0kW以下の電動機を有する車両を指します。
原付一種と比べて走行性能が高く、二段階右折や30km/h速度制限の対象とならないことから、通勤や通学、日常の移動手段として人気があります。
原付二種を運転するには、「小型限定普通二輪免許(MT)」または「AT小型限定普通二輪免許」、「普通二輪免許・大型二輪免許」などの二輪免許が必要です。AT限定免許ではオートマチック車のみ運転できますが、MT免許ではマニュアル車とAT車の両方を運転できます。
一方で、普通自動車免許(普通免許)や中型免許、準中型(5t限定)、中型(8t限定)などの四輪免許で運転できるのは原付一種(50㏄以下)のみであり、原付二種を運転することはできません。
保有している免許によって運転できる車種が異なるため、各免許の違いを確認しておきましょう。
| 免許区分 | 原付一種(50cc以下) | 原付二種(50cc超~125cc以下) |
|---|---|---|
| 普通・準中型・中型・大型免許(四輪) | ○ | × |
| 小型限定普通二輪免許 | ○ | ○ |
| 普通二輪免許・大型二輪免許 | ○ | ○ |
このように、どの種類の四輪免許を保有していても、原付二種を運転することは認められていません。
なお、2025年4月1日に導入された「新基準原付」では、最高出力などを制限した排気量125cc以下の二輪車が原付一種として扱われるようになります。そのため、排気量だけを見ると原付二種と同じ125cc以下の車両が原付一種の区分に含まれるケースもあります。しかし、これはあくまで新たな基準を満たした車両に限られるものであり、一般的な原付二種が四輪免許で運転できるようになるわけではありません。
結論として、普通免許や中型免許などの四輪免許しか持っていない場合は、原付二種(50cc超~125cc以下)を運転することはできません。原付二種を運転するためには、別途「小型限定普通二輪免許」またはそれ以上の二輪免許を取得する必要があります。
原付一種との違い
原付二種と原付一種には、日常の使い勝手に直結するいくつかの重要な違いがあります。主な違いは以下のとおりです。
- 速度制限:原付一種は30km/h、原付二種は60km/hが上限
- 二段階右折:原付一種は一定の交差点で必要、原付二種は不要
- 二人乗り:原付一種は禁止、原付二種は普通二輪免許(小型限定含む)以上の二輪免許を取得してから1年経過後であれば可能
- 高速道路:一種・二種ともに走行不可
- 軽自動車税(2026年時点):原付一種は2,000円/年、原付二種は90cc以下で2,000円/年、91〜125ccで2,400円/年
最高速度が30km/hに制限される原付一種と比べて、原付二種はその制限の対象外であるため、幹線道路でも交通の流れに合わせて走行しやすい点が大きなメリットといえます。また、二段階右折が不要になる点も、市街地での走行ストレスを軽減する要素として見逃せません。
なお、ナンバープレートの色から排気量区分を判別できる場合があり、一般的には50cc以下が白色、51〜90ccが黄色、91〜125ccがピンクとされています。
原付二種に必要な免許の種類
原付二種を運転するには、小型限定普通二輪免許(MT・AT限定)や普通二輪免許、大型二輪免許などの二輪免許が必要です。
以下では、原付二種に乗ることができるそれぞれの免許の特徴について詳しく解説します。
小型限定普通二輪免許
小型限定普通二輪免許は、排気量125cc以下のMT・ATの両方のバイクを運転できる免許で、取得可能年齢は16歳以上です。原付一種(50cc以下)よりも車格のあるバイクに乗れるため、通勤・通学の利便性が大きく高まります。
AT小型限定普通二輪免許
AT小型限定普通二輪免許は、クラッチ操作が不要なスクーターなどのAT車のみを運転できる免許です。MT免許とは異なり、運転できる車種がAT車に限定される点が特徴といえます。
普通二輪免許・大型二輪免許
排気量400cc以下のバイクに乗れる普通二輪免許や、排気量制限のない大型二輪免許を取得している場合でも、原付二種を運転することができます。
すでにこれらの免許をお持ちの方は、新たに免許を取得する必要はなく、そのまま原付二種に乗ることが可能です。これから二輪免許を取得する方で、排気量125ccを超えるバイクにも乗る予定がある場合は、はじめから普通二輪免許の取得を検討するのもよいでしょう。
小型限定普通二輪免許の取得方法
原付二種を運転するための小型限定普通二輪免許は、「教習所に通う方法」と「運転免許試験場で直接受験する方法」の2つの方法で取得できます。
それぞれ費用や期間、難易度が異なるため、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。以下では、2つの方法の流れと特徴を詳しく解説します。
教習所に通う
指定自動車教習所に通う場合は、学科教習と技能教習を受講し、卒業検定に合格することで、試験場での技能試験が免除されます。教習の流れは以下のとおりです。
- 教習所に入所し、学科教習・技能教習を受講する
- 卒業検定を受験する(100点からの減点方式で採点され、70点以上で合格)
- 卒業証明書を持って運転免許試験場へ行き、適性検査・学科試験を受験する(普通自動車免許保持者は学科試験が免除)
- 合格後、免許証が交付される
なお、技能試験が免除されるのは、公安委員会が指定した「指定自動車教習所」に通った場合に限られます。非公認の教習所では試験場での技能試験が免除されないため、入所前に指定自動車教習所かどうかを必ず確認しておくことが大切です。
運転免許試験場で直接受験する
運転免許試験場での直接受験は、適性検査・学科試験・技能試験のすべてに合格すれば、最短で免許取得を目指せる方法です。教習所に通う期間が不要なため、すでにバイクの操作に自信がある方にとっては時間的なメリットが大きいといえます。
ただし、多くの試験場では平日に試験が実施され、予約が必要です。また、受験条件や実施日程は試験場によって異なるため、事前確認が必要です。仕事や学業の都合で平日に時間を確保しにくい方には、スケジュール調整が課題になることもあります。
また、試験では基本的に事前の教習がないため、バイクの操作経験が少ない場合は一度で合格するのが難しく、複数回受験するケースもあります。
小型限定普通二輪免許の取得費用と期間

小型限定普通二輪免許の取得にかかる費用と期間は、教習所を利用するか試験場で直接受験するかによって大きく異なります。以下では、それぞれのケースにおける費用と期間の目安を解説します。
教習所に通う場合
教習所に通う場合の費用は教習所によって異なりますが、一般的には8万〜20万円程度が目安です。これに加えて、運転免許試験場での各種手数料が必要です。金額は改定される場合があるため、最新情報は各都道府県の運転免許試験場で確認してください。
教習所での技能教習時間は、普通自動車免許を保有している場合は10時間、保有していない場合は12時間です。また、普通自動車免許をすでに持っている方は、学科教習が1時間で済み、運転免許試験場での学科試験も免除されます。そのため、すでに普通自動車免許を保有している方にとっては、比較的短期間で取得しやすい免許といえます。
また、AT小型限定普通二輪免許の場合、普通自動車免許を保有していれば、技能教習は小型限定普通二輪免許より2時間少ない8時間で済みます。AT車のみを運転する予定の方にとって、有力な選択肢のひとつといえるでしょう。
運転免許試験場で直接受験する場合
運転免許試験場で直接受験する場合にかかる費用は、受験料2,800円・試験車使用料1,750円・免許証交付手数料2,350円の合計6,900円です。
これはあくまで受験1回あたりの金額であり、不合格になった場合、再試験時にはその都度、受験料と試験車使用料が必要になります。
また、直接受験で合格した場合は取得時講習の受講が必要になる場合があります。講習費用や受講条件は変更されることがあるため、事前に各都道府県の運転免許試験場で確認しておきましょう。
原付二種の維持費はどれくらい?
原付二種(125cc以下)の維持費は、大型バイクや自動車と比べて非常に抑えられている点が大きな特徴です。主な維持費の内訳は以下のとおりです。
- 軽自動車税(種別割):2,000~2,400円 /年(排気量区分によって異なる)
- 自動車重量税:非課税(125cc以下は課税対象外)
- 自賠責保険料:12カ月契約で6,910円(契約期間によって異なる)
- ガソリン代
- 任意保険料
- メンテナンス費用
特に注目したいのは、125cc以下のバイクは自動車重量税が課されない点と、車検が不要である点です。大型バイクや自動車では定期的な車検費用が発生しますが、原付二種にはその負担がありません。
法定費用だけで見ると、91〜125ccクラスの場合、年間の軽自動車税と自賠責保険料の合計は約9,310円(12カ月契約の場合)です。ガソリン代やメンテナンス費用は走行状況によって変動しますが、燃費性能の高い車種が多い原付二種は、トータルの維持コストを抑えやすい傾向があります。
ただし、車検がないため、日常点検や定期的なメンテナンスを適切に行い、安全な状態を維持することが重要です。日頃から愛車の状態を把握しておきましょう。
原付二種を安心して乗るならJAFへの加入がおすすめ
原付二種は維持費が比較的安く、日常の移動手段として利用しやすいバイクです。しかし、走行中のパンクやバッテリー上がり、転倒による走行不能といったトラブルは、どれだけ注意していても誰にでも起こりうるものです。
注意したいのは、自動車保険の「ファミリーバイク特約」では、ロードサービスの対象外となる場合や、サービス内容が限定される場合がある点です。いざというときに頼れるサービスがないと、トラブルが発生した際に大きな不安や出費につながりかねません。
JAFのロードサービスは原付二種のトラブルにも対応しています。現場への駆けつけから応急対応まで幅広くカバーしており、万が一のトラブル時にもサポートを受けられます。
また、JAFは車両ではなく人に対するサービスのため※1、自分のバイクだけでなく、レンタカーや友人の車に同乗中のトラブルにも対応しています。
年会費は4,000円(入会金2,000円)で利用できます。入会していない方の場合、作業内容によっては1回の出動で20,000円以上※2※3かかるケースもあるため、この機会にJAFへの入会をご検討ください※4。
※1 個人会員、家族会員の場合のみ対応。法人会員は登録車両に限定します(登録車両であればドライバーはどなたでもサービスをご利用いただけます)。
※2 現場の状況によりロードサービス料金が異なります。
※3 表示価格はすべて税込金額(消費税10%)となります。
※4 救援現場でご加入された場合、当該救援は一般の方の料金となります。
まとめ
原付二種は二段階右折が不要で、一般車両と同様に道路ごとの規制速度に従って走行できるため、原付一種と比べて利便性が高いのが特徴です。
維持費を抑えやすい経済的な移動手段であり、教習所によっては短期集中プランも用意されているため、比較的取得しやすい二輪免許のひとつといえるでしょう。
まずは原付二種の特徴を正しく理解したうえで、自分のライフスタイルに合った1台を選ぶことが、快適なバイクライフへの第一歩といえます。
■監修者情報
2026年08月現在


