埼玉考「槐戸橋」
お知らせ 埼玉
2025年02月27日
カブトムシが特徴的な「槐戸橋」
※こちらは以前公開した記事を再編集したものです。
2025/2/27 最新情報確認済み
埼玉県を含む関東地方では、冬の寒さが和らぎ始め、少しずつ春の気配を感じる時期となってきました。
昼間はダウンの上着を脱いでも大丈夫かも?と思うような陽気で、心も軽やかになりそうです。
近年は秋と春の時が短くなり、季節がまるで夏と冬だけになってきたようにも感じますが、そんな中でも春の訪れを楽しみたいものです。
さて、今回ご紹介するのは埼玉県草加市にある、カブトムシのオブジェが特徴的な橋です!
なぜカブトムシがいるのか?実は橋の名前と関係があるのです。
旧日光街道にある「槐戸橋」
旧日光街道とは、江戸時代に江戸(現在の東京)から日光東照宮へと至る主要な街道の一つです。
この街道沿いには、松尾芭蕉に由来する「百代橋」や「矢立橋」といった歴史を感じられる興味深いスポットがあります。
「槐戸橋」は、その旧日光街道の中でも、百代橋から北に1kmほどの場所に位置しています。

こちらの橋は「槐戸橋」。「さいかちど」橋と読みます。綾瀬川に架かっています。
片側一車線の車両通行が可能な橋で、外環道に近く道路沿いの施設も多いことから交通量は多めです。
「槐戸」の由来
「槐戸橋」、あまり耳馴染みのない名前です。
「槐戸」というのは、この橋のあたりが「槐戸村」という村だったことに由来します。
さて、「槐」という漢字を辞書で引くと、「エンジュ」というマメ科の植物とあります。
(参考・モジナビ:https://mojinavi.com/d/u69d0)
あれ、この橋は「さいかちど」橋…エンジュ…?
では「さいかち」は何かというと、こちらも同じくマメ科の植物です。
エンジュとさいかちを画像検索してみると、葉っぱの生え方が似ています。
なぜ「エンジュ」なのに「さいかち」なのか、残念ながら正解を見つけることはできませんでした。
しかし、「槐」と書いてさいかちと読む地名はどうやら全国に点在するようなのです。
そこで、あくまで筆者の想像ですがその理由を考えてみました。
理由①:エンジュとさいかちの見た目が似ているので混同した。
→あくまで画像検索ですが似ていました。
理由②:「さいかち」を意味する「梍」と、エンジュの「槐」を混同した。
→書き間違えそうです。
それにしても、木へんに鬼とは強そうな漢字ですね…。
なぜここに?カブトムシon欄干

槐戸橋の欄干にはカブトムシがいます。
けっこう大きめで、自動車で通行していても気づきます。
なぜ欄干にカブトムシが?
調べてみると「さいかち」の木は樹液が出るため、
カブトムシが寄ってくるそうです。
なるほど、それで欄干にもカブトムシがいるんですね。
左の写真はオスですが、川を渡った反対側にはメス(?)がいます。
なぜ(?)かというと、
メスっぽい見た目なのに小さいツノが生えているんです…真相やいかに。
メス(?)はぜひ皆さまの目で直接確かめてみてください!
草加市を東西に結ぶ重要な橋
この橋は綾瀬川に架かり、草加市の東西を結ぶ橋です。
人・車ともに交通量が多く、常に多くの人が行き交います。
近隣の橋と合わせて、なくてはならない重要な橋ですね。
普段、何気なく通り過ぎてしまう近所のあの橋も、
よくよく見ると珍しい名前を持っていたり、貴重な造りをしていたりするかもしれません。
そこから新しい「気づき」が見つかることもありますので、
ぜひ足を止めてみてください!
地域を探索する際は、歩行者の方は歩道を利用し、周囲の交通状況に注意しましょう。
自転車や車を運転する方はスピードを控えめにし、周囲の歩行者に注意を払いながら進んでください。
特に橋の上は風が強く、天候が変わりやすいため、注意が必要です。