[Q] エコノミークラス症候群とは何ですか?

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[A]車の運転や車中泊など、長時間足を動かさず同じ姿勢でいると、足に血のかたまりができ、このかたまりが肺の血管を閉塞してしまう症状です。

  • 長時間足の運動不足で血栓が肺に詰まり呼吸困難の可能性もある。
  • 積極的に脚の運動や軽いストレッチ運動を行うことで予防できる。
  • 避難所などでの避難生活においても適度な運動を心掛ける。

エコノミークラス症候群の症状とは?

エコノミークラス症候群の症状とは?

長時間にわたり足を動かさず同じ姿勢でいると、血行不良により脚の深部にある静脈に血のかたまり(深部静脈血栓)ができ、この血のかたまりの一部が血流にのって肺に流れ込み、肺の血管を閉塞してしまう(肺塞栓)危険があります。これを深部静脈血栓症/肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)といいます。初期症状は大腿から下の脚に発赤、腫脹、痛み等の症状が現れます。このような症状が発生したら急いで医療機関を受診してください。血栓が肺に詰まったままの状態を放置してしまうと、胸の痛みや息切れ、さらには呼吸困難など生命の危険が生じる可能性があります。

エコノミークラス症候群を予防するには?

エコノミークラス症候群を予防するには?

もっとも効果的な予防法は、同じ姿勢で長時間過ごさないことです。しかし、飛行機の移動などで同じ姿勢を長時間続けなければならないなど、やむを得ない場合は、積極的に足の運動を行うことが大切です。1時間に1回程度、つま先を着けたまま踵の上げ下ろしをする運動(1回あたり30回程度)を行なったり、ふくらはぎを手でもんだりすると血栓防止に役立ちます。その際、スペースに余裕があれば立ち上がり3分程度歩いたり、軽いストレッチ運動を行なったりして血流を促進しましょう。また、時々深呼吸や喉が乾く前にこまめな水分補給を心掛けるほか、アルコールの摂取を控え、禁煙するなどの措置も効果があります。

車中泊や長距離ドライブ時も注意しましょう

車中泊や長距離ドライブ時も注意しましょう

高速道路などを利用した長距離ドライブでは、渋滞などで数時間にわたり車内に留まる可能性がある際も、計画的にSAやPAを活用しクルマを降りて身体を動かしましょう。また、災害発生時の避難所などでの避難生活においても、可能な限り同じ姿勢のままでは過ごさず、適度な運動を行うことが大切です。このような状況では、ゆったりとした服装を心掛け、ベルトをきつく締めずにリラックスした状態でいることもエコノミークラス症候群を予防するひとつの策となります。
また、車中泊を行う際は、交通の妨げにならない安全な駐車場などにクルマを止め、なるべくシート座面を後に下げ、背もたれ部分を倒すなど、身体が伸ばせる環境になるように心掛けてください。その際、座席の下に荷物や丸めたタオルなどを置いてその上に足を乗せ、なるべく足を上げた状態にすると、さらに血流が促進されます。

2023年08月現在

 

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