[Q] 高速道路のトンネル内で故障したらどうすればいい?

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[A]トンネル内には、原則として約750mごとに非常駐車帯が設置されていますので、惰性を極力活用し直近の非常駐車帯に入るようにしてください。

  • ハザードランプで後続車に停止意思を伝え、できるだけ非常駐車帯まで自走。
  • 停止後は同乗者を安全な場所に避難させ、停止表示器材を設置する。
  • トンネル内は発炎筒が使えない場合があり、LED非常信号灯なら安心。

トンネル内でトラブルに見舞われたら

トンネル内でトラブルに見舞われたら

トンネル内は路肩スペースが少ないため、停車すると二次事故を起こす危険性があります。そのため、トンネル内で故障した場合は、すぐにハザードランプを点灯させて後続車へトラブル発生を知らせます。この時、エンジンなどの機関が不調でアクセルを踏み込んでも速度が維持できない場合は、いきなり失速しないように、オートマチック車(AT車)ではNレンジ、マニュアル車(MT車)ではニュートラルにシフトレバーを入れ、惰性を極力活用して道路の左側に寄り直近の非常駐車帯に入るようにしてください。

トンネル内には、原則として約750mごとに非常駐車帯が設置されていますので、仮に時速80kmで走行時にトラブルに見舞われたとしても、勾配が0%であれば次の非常駐車帯まで惰性走行で辿り着ける可能性が高いです。なお、自走できる状態であれば、なるべくトンネル外に出てから路肩に停車します。

非常駐車帯に止めた後の避難方法

避難の方法

非常駐車帯に停止したら、同乗者は必ず自動車から降りて、非常口などの安全な場所に避難してください。同乗者を避難させたのち、停止車両の後方に三角停止表示板などの停止表示器材を設置します。高速道路で故障やその他の理由で自動車を停止させたときは、停止表示器材を設置して後続車に停止車両の存在を知らせる義務があります(道路交通法第75条の11)。これを怠ると「故障車両表示義務違反」に問われるので注意してください(1点/反則金6千円/普通車)。

なお、非常駐車帯であっても車内には絶対にとどまらないでください。高速道路における死亡事故の特徴として、何らかの原因で停止した車両から道路上に降り立った人や、停止した車内に留まった人が、後続車の衝突で死亡するという二次的な衝突事故が挙げられます。高速道路を走行する車は道路上に自動車が停止している、まして人が歩いているとはあまり想像していません。後続車に十分に注意して車外に出たら、安全な場所へ避難してください。

次に非常電話で通報します。非常電話は非常駐車帯にありますが、トンネル内には約200m間隔で左路肩側にも設置されています。受話器を取るだけで道路管制センターにつながるので、故障の状況などを伝えて係員の指示に従ってください。必要に応じてJAFに救援依頼もできます。もし会話が不自由でも、事故や故障、救急、火災などの状況を表示したボタンで通知できる非常電話もあります。また、受話器を上げただけで通報しているおおよその位置がわかるようになっています。携帯電話であれば、道路緊急ダイヤル「#9910」または110番に通報します。

周囲に自分の存在を知らせる安全器材

安全器材

薄暗いトンネル内では、停止表示器材を設置する作業そのものが大きな危険をともないます。設置作業の前に、発炎筒でいち早く後続車に危険を知らせるという手段を取りたいところですが、トンネル内では視界を悪くする恐れのある発炎筒は使用できない場合があります。

発炎筒の代わりに、強力な赤色LEDが点滅する非常信号灯があればトンネル内でも使えます。発炎筒よりもはるかに発光時間が長く、適切な電池交換により長期間使用できます。安全な場所へ避難する際にも、この非常信号灯が役立ちます。車検対応品を選んで、車内のわかりやすい場所に常備しておくと緊急事態に対応できます。さらに、こうした緊急時に備えて、反射テープが付いた安全ベストが乗車人数分あるとより安全です。非常信号灯と同じく、赤色点滅ライトなどが内蔵された安全ベストもカー用品店などで販売されています。

2022年08月現在

 

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