[A]金属チェーンタイプ、ウレタン&ゴムチェーンタイプならまず問題なく通行可能です。
- タイヤチェーンは金属、ウレタンやゴム製などの非金属、布製カバーの3タイプに分類される。
- 高速道路の冬用タイヤ規制・チェーン規制は、金属タイプやウレタン・ゴムタイプはまず問題なく通行可能。
- スタッドレスタイヤなどの冬用タイヤは、全輪装着で冬用タイヤ規制のみ通行可能。
タイヤチェーンは大きく分けて3種類
タイヤチェーンは、大きく以下の3つに分類されており、ウレタン&ゴムタイプチェーンには、JASAA(一般財団法人 日本自動車交通安全用品協会)の認定品があります、同協会の規格に基づいて製造された製品を、専門委員の立会いの下、各種の実車走行試験を行い、性能が確認された製品とのことなので、非金属チェーンではこちらの認定品から選ぶのがよいでしょう。3タイプそれぞれにメリット、デメリットがあるので、以下で説明します。
(1)金属チェーンタイプ
亀甲型やハシゴ型などがあり、種類や着脱方法はさまざまです。
金属チェーンは付けにくいというイメージがあるかもしれませんが、車両移動やジャッキアップが不要なタイプもありますので、再検討してもよいかと思います。メリットは高駆動力、収納がコンパクトなことで、デメリットは振動、騒音、メンテナンス性(使用後の錆対策)があります。
(2)ウレタン&ゴムチェーンタイプ
タイヤ全体を包み込むネット型と数個のブロックに分かれている分離型があり、着脱方法も製品によりさまざまです。一見付けやすそうに見えても、低温で柔軟性がなくなったりして、着脱しにくくなることもありますので、気象条件の悪いなかで作業をすることを前提に検討してください。メリットは軽量、低振動、低騒音、金属タイプより制限速度が高めなこと。デメリットは一部製品の着脱のしにくさ、収納ケースが大きめになることなどです。
(3)布製カバータイプ
近年、自動車メーカーの純正品扱いにもなっているタイプです。
着脱や収納の手軽さで人気を博していますが、「チェーン規制時には現場係官の指示に従ってください」という注意書きがある通り、緊急時の脱出用という位置づけの製品ともいえます。
メリットは軽量コンパクトで着脱しやすく駆動力も高いこと、デメリットは耐久性の低さ、規制に対応できない可能性があることです。
高速道路での冬用タイヤ規制・チェーン規制について
高速道路での降雪時の規制は、速度規制、冬用タイヤ規制、チェーン規制、通行止めの4種類があります。2018年のチェーン規制関連の改正に伴い、これまでチェーン規制と呼ばれていたものは、冬用タイヤ規制と呼ばれることが一般的になりました。この冬用タイヤ規制は、「駆動輪へのチェーン装着」または「全車輪に冬用タイヤ装着」することとされています。
これに対してチェーン規制は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるときに行うもので、従来は通行止めを実施していたような場合でも、タイヤチェーンを着けていれば通行できるようにすることで、これまでより積雪による通行止め時間を短くすることを目指しています。
スタッドレスタイヤを着けていても、チェーンをしていない自動車はチェーン規制の区間を通ることはできません。規制箇所はあらかじめ定められているので、降雪地域にドライブに出かける際はあらかじめ規制箇所をチェックするとともに、チェーンを忘れずに持って行きましょう。
2024年10月現在