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[A]速度が増大すると運転者の視野は狭くなります。
- 運転者は視覚で多くの情報を得、注視点で物体の動きを認識する。
- 一般に速度が高まるほど動体視力が低下し、物が見えにくくなる。
- 130km/hの視野範囲は30度で、低速時より危険認識能力が減退する。
自動車を運転しているときに得られる情報の約90%が視覚情報であるといわれています。運転中のドライバーが目を動かさずに見える範囲(視野)は、注視点から視角5度の範囲であり、視力が鋭い「中心視」領域と、その周辺でぼんやり見ることができる「周辺視」領域から構成されています。運転者は「周辺視」で路面や景色の「流れ」をとらえて走行状態を確認し、「注視点」で詳細な動きや物体をとらえています。
速度が高くなると物が見えにくくなるのは、動体視力が関係しています。これは動いているものを見たり、動きながらものを見る場合の視力であり、通常視力(静止視力)とは異なります。一般的に、遠方から直線的に近づいてくる物体の見え方を計測すると、速度が高まるほど動体視力が低下する傾向を示します。また、加齢や目の疾病等によっても低下することが知られています。
速度が増大すると運転者の視野は狭くなります。40km/hの速度の場合、運転者は100度の範囲の視野があり、路側の障害物やその他の潜在的な危険を視認することが可能ですが、130km/hでは視野は30度の範囲となり、運転者が周囲の潜在的な危険を認識する能力が大きく減退します。
2013年02月現在