[A]交通事故から子供たちを守るために設定された交通安全対策の重点地域の呼び名です。
- 子供の交通安全のために設定された交通安全対策の重点地域。
- 小学校や保育施設などを中心に半径約500m程度の範囲に設定される。
- 車両通行禁止の時間帯にスクールゾーンを通行すると罰則対象。
スクールゾーン・キッズゾーンとはどんなものですか?
スクールゾーンとは、小学校に通学する子供たちを交通事故から守るために設定された交通安全対策の重点地域の呼び名です。歴史は古く、1970年公布の交通安全対策基本法第24条「指定行政機関の長は、交通基本計画に基づき、その所轄事務に関し、毎年度、交通安全業務計画を作成しなければならない」が法的根拠となり、2年後の春の全国交通安全運動から運用が開始されました。
似たような意味の言葉に、キッズゾーンがあります。こちらは2019年、滋賀県大津市で散歩中の保育園児ら16人が死傷した事故を受け、交通安全緊急対策として同年創設されたもので、幼稚園、保育所、認定こども園などの保育施設に通う子供たちを交通事故から守るために設けられました。このときにはスクールゾーン設定の推進についても、国から全国の教育委員会に向けて依頼が出されました。
該当する範囲はどこになりますか?
スクールゾーンは小学校を中心とした半径約500メートルの通学路が対象です。道路標識のほか、道路標示や電柱の巻付標示などで、スクールゾーンであることをわかりやすく示しています。キッズゾーンは保育施設を中心とした半径500メートルの範囲内で、散歩コースなどの道路が対象となり、路面標示などで示されています。具体的な道路の区間や規制の内容は、自治体によって異なります。スクールゾーンやキッズゾーンがどこに設置されているのか、どのような規制が行われているかなどについては、市区町村などに問い合わせてください。
指定時間帯に通行した場合は?
スクールゾーン内では、都道府県の公安委員会が決定した道路交通法上の規制が適応されます。スクールゾーンの代表的な交通規制は、時間指定の車両通行禁止です。登下校時の時間帯に通学路を歩行者専用道路にするため、車両通行禁止となります。
道路交通法第8条にもあるように、指定時間帯に規制区域を走行できるのは、通行許可証を受けた車両と、緊急車両・道路維持作業車両などに限られています。規制区域内の居住者であっても、指定時間に通行する場合は通行許可証が必要です。取得方法は各都道府県の警察署窓口に問い合わせてください。違反すると、違反点数と反則金の対象となります。規制の開始地点には指定時間帯を示す交通標識などがあるのでしっかり確認し、指定時間帯であれば迂回しましょう。
キッズゾーンについては、現時点では交通規制などを行っている自治体は見られないようですが、保育施設に通う子どもたちが通行する場所であることを考えて、いつも以上に安全運転を心がけるようにしましょう。
2024年06月現在