[Q]ラウンドアバウト(環状交差点)とは?

{951DCB67-2C5F-4CA4-A625-7136F9C4FDEF}

[A]ヨーロッパを発祥とする交差点形式のひとつで、今ではアメリカや東南アジアでも普及しています。

  • 合流と分岐を繰り返す円形の交差点で、安全に進行方向を変えられる。
  • 環状部分は随時進入と離脱ができ、信号での停止と発進の指示はない。
  • 時計回りで通行し、出口では左側のウインカーを出したうえで、歩行者がいる場合その通過を優先させてから進行する。

ラウンドアバウト(環状交差点)とは何ですか?

ヨーロッパを発祥とする交差点形式のひとつで、今ではアメリカや東南アジアでも普及しています。日本でもこのような形状の交差点がロータリー交差点または円形交差点として以前から存在していましたが、2014年9月に施行された改正道路交通法に基づき、環状交差点の名称で法的に整備されるようになりました。ラウンドアバウトは、進入時に一時停止の必要がなく、合流と分岐を繰り返すことで、より安全に進行方向を変えられることが特徴です。ただし、法律施行前に作られたラウンドアバウトなどには、まだ一時停止規制が適応される場所があります。経過を確認し、必要な措置を講じた後、廃止する予定となっています。

また、多くのラウンドアバウトは構造上、信号を必要としないため災害時などの停電時でも、円滑な交通を維持できる効果もあります。そのほか、交差点整備のコスト削減や景観維持などのメリットがあげられます。一方、デメリットとしては、交通量の多い交差点には適さないこと、信号を使った一般的な交差点(信号交差点)より場所を取ることなどが考えられます。

ラウンドアバウトは一般的な交差点とどこが違うのですか?

一般的な交差点は基本的に直角にふたつの道路が交わり、その流れを信号によって制御しています。一方、ラウンドアバウトはその中心に円状の通行不可部分を設置し、車はそのまわりを回転通行することで進行方向を変えます。環状部分には随時進入でき、任意の方向に離脱できるため、信号によって停止と発進を指示する必要がありません。さらに環状部分に対して複数の道路が接続できるうえに、それらを円滑に制御できることも従来からの交差点とは異なる部分です。

ラウンドアバウトの正しい通過方法を教えてください。

日本ではあまり馴染みのない形式のため、慣れるまではとまどうかもしれません。道路交通法でもいくつか規定があるので、それに沿って正しいラウンドアバウトの通過方法をお教えします。まず第35条の2にあるように、道路の左側に寄って徐行しラウンドアバウトに進入します。この時、右からくる車に注意して進入します。第37条の2で記しているとおり、環状部分をすでに通行している車両がある場合は、その車両に優先権があるため通行を妨害してはいけません。なお道路標識、区画線及び道路標示に関する命令では第2条で、「環状の交差点における右回り通行」を示す道路標識が制定され、ラウンドアバウトの手前左側に設置するように定められています。

ラウンドアバウト進入後は、時計回りでの通行が基本です。自転車や二輪車に注意しながら、第35条の2でも触れているように、できる限り環状交差点の左端に沿って徐行しましょう。時計回りで自分の行きたい方向の道路の手前まで進んできたら、第53条で規定されているとおり、左側の合図(ウインカーなど)を出すとともに、出口やその直近に設置された横断歩道にいる歩行者などに注意し、歩行者がいる場合は歩行者の通過を優先させてからラウンドアバウトから出ましょう。

2024年01月現在

 

その他のQ&Aを検索する