【支部のあり方・未来構想プロジェクト】地域の産業 瓦の魅力を発信!

お知らせ 群馬

2025年07月08日

JAF×甘楽(かんら)町 地域連携プロジェクト

瓦をPRする女子高校生とJAF群馬支部長が対談

甘楽町の瓦の魅力について色々とお聞きしました。

JAFでは地域との対話によって社会課題を発見し、解決を目指して取り組む「支部のあり方・未来構想プロジェクト」という活動を全国でおこなっています。
取り組みを通じてJAFが地域から必要とされる存在になることを目指しています。
群馬支部でもこの取り組みをおこなっており、群馬県の人口減少、若年者の県外流出という課題について地域と連携して解決を目指し活動しています。これまでも県の観光地や特産品をPRするチラシ、ポスターを県内の大学と連携して製作し、県の魅力を発信してきました。
2024年度からは甘楽町と連携し、町の魅力をPRする活動をおこなっています。
活動の中、甘楽町の名産品である「瓦」に着目し、その魅力を広め、町おこしを企画している女子高校生2名、武田陽菜乃さん、浅香杏優さんに出会いました。
共に甘楽町の魅力を伝え地域振興や町の人口減少抑止につなげるという目的が一致したため、2名の女子高校生をはじめとした甘楽町とJAFで連携し取り組みをおこなうことになりました。
取り組みの中で、まずはJAF群馬支部職員が甘楽町の瓦について知る必要があるという理由から、昨年10月にプロジェクトメンバーが甘楽町へ向かい、女子高校生から話しを伺いました。
今回は第2弾として、5月29日にJAF群馬支部において甘楽町役場の森田さんと、女子高校生を招き、JAF群馬支部長をはじめとした職員がより深く瓦の魅力について教えてもらい、意見交換をする対談の場が設けられました。
また、その様子をJAFや甘楽町のWEBサイトで掲載することもPR活動の一環になるという目的から下記のとおりレポートします。

地元について調べたことがきっかけで瓦を知った

二人が活動するようになったきっかけは、夏休みに地元について調べる機会があり、その中で甘楽町の地場産業として作られた瓦やレンガが富岡製糸場に使われていることを初めて知ったことだそう。
この時に甘楽町の魅力が埋もれていると感じ「知らないのはもったいない」という思いから広める活動をはじめました。
毎年11月に町内で開催されている産業文化祭の福島瓦組合の展示スペースにボランティアとして参加していた二人を町役場の担当者が見かけたことがきっかけで、町が活動をサポートするようになりました。
※福島瓦協同組合:町内の瓦製造業者6社からなる法人組合。伝統的な製法を用いて瓦を製造している。

瓦屋根が広がる景色は甘楽町の特徴

瓦屋根の建物が広がる風景は甘楽町の特徴です。二人に甘楽町の素晴らしい景色とは何か尋ねると、
「瓦屋根がある街並み」と答えています。二人にとってこの街並みは故郷の原風景になっているようです。
二人は漆黒に銀色の輝きが感じられるこの街並みをドライブなどを通じて楽しんでほしいと話しています。

瓦はただの建築資材ではない

瓦は単に住宅などの屋根にある建築資材と思われていますが、そうではなく、古くからの伝統があり、形状やデザインには日本人の自然観や美意識が色濃く反映されています。現在も、機能性や耐久性を追求しながら進化を続けています。
また、瓦があることによって町の景観がより美しいものになったり、神社や寺院では瓦が装飾性を生み出し、洗練された雰囲気を醸し出します。瓦から日本の文化を感じることもできるのです。
お二人からのお話を聞くと瓦自体が日本の伝統的な文化を象徴する役割を担っていることを知ることができました。

対談をする女子高校生と星崎支部長

道の駅かんらは瓦屋根が特徴

JAF群馬支部 星崎支部長コメント

今回の連携によって、甘楽町の名産品である瓦について深く知る機会を得ました。地域の歴史、文化、自然、特産品を学ぶことで、住んでいる場所や訪れる地域への愛着や関心がさらに深まったと感じています。
さらに、JAF会員優待施設として提携いただいている施設にも瓦が使用されており、施設を訪れたJAF会員の皆様にとって、甘楽町の瓦を知るきっかけを提供できたと考えています。このように、地域の伝統や魅力を身近に感じられる取り組みや環境を整えることで、甘楽町を訪れる人々と甘楽町との新たなつながりを築く一助となれたのではないかと思います。

武田さん、浅香さんコメント

【武田さん】
自分たちの活動を甘楽町役場の方やJAFの皆様に応援いただけたことは安心感があり、多くの方にPRができるきっかけになったと思います。
他の地域でも甘楽町同様に地場産業が知られていないこともあるかもしれません。甘楽町の取り組みが他の地域課題解決の一助となることを願っています。
私自身は今年度3年生になり、活動に携わる機会が減ってしまうことも見据える必要があります。よって、役場の方々の協力を得ながら後継者を見つけることも視野に入れ、活動を継続していきたいと思います。

【浅香さん】
武田さんとの活動を通じて、県内メディアからの取材、ワークショップ、マルシェへの参加など、多くの経験をすることができ、自身の成長につながったと感じています。また、多くの人とつながることができたため、このつながりを途切れさせてはいけないと考えています。

甘楽町役場 森田さんコメント

地元住民でさえ福島瓦の存在を知らない人がいます。役場では瓦産業の振興に加え、甘楽町の原風景である福島瓦の価値を地元の方々に再認識していただきたいという思いを抱いていました。そのためのPR活動が重要であると考えていたところJAFとの連携ができ、WEBサイトなどで掲載いただいたことで注目度も高まったと思います。また、JAFのような社会貢献を掲げる団体が福島瓦に着目いただいたことは町民にとってもポジティブなメッセージになったと思います。

最後に

甘楽町も少子高齢化や人口減少という課題を抱えており、進学や就職をきっかけに県外へ移る人が多くいます。一方で、地元の魅力を再認識し、戻ってくる人もいます。この戻ってくる人を増やしたいと甘楽町では考えているそうです。森田さんは、そのためには「地元へ愛着を持ってもらうためのきっかけづくりが大切です。高校生二人の取り組みの発信によって「私にもできるかもしれない」「関わってみたい」と感じる若者が増えることに期待しています。」と話していました。
JAF群馬支部でも引き続き、県内の自治体と連携し、WEBサイトなどの媒体で地域の魅力を伝えるほか、地域の自然や農産物などの魅力を直接体験いただけるJAF会員参加型イベントの開催などを通じて、地域ならではの特徴や魅力を発信し、地域振興及び、人口減少や少子高齢化の対策に協力できるよう取り組んでいきます。

記念に集合写真を撮影しました。(右上:星崎支部長、右下:武田さん、左上:森田さん、左下:浅香さん)