社会課題への取り組み

交通安全や税制問題などの課題に向き合い、
自動車ユーザーや社会全体に向けた啓発活動で健全で明るいくるま社会の発展を目指します。

動画で見る「社会課題への取り組み」

実車を使って学べる実技講習会

運転に苦手意識や不安を抱えるドライバーのために、マイカーでの体験型講習や車庫入れ講習を開催。インストラクターの指導のもと、実技体験を通して自分の運転技術を確認することができます。

2024年度 実技講習会 開催実績

開催数 受講者数
ドライバーズセミナー 一般コース 39回 345名
シニアコース 39回 299名
ニガ手克服講習(車庫入れなど) 58回 162名

安全運転のコツ「講習会」

高齢ドライバーの安全運転を講習会やウェブでサポート

社会問題のひとつになっている高齢ドライバーによる交通事故。JAFではシニア向けの実技講習会を開催しているほか、ウェブサイト「エイジド・ドライバー総合応援サイト」で長く安全に運転するための情報を公開。オンラインで自分の認知・目・耳の機能状況の把握とトレーニングができます。

エイジド・ドライバー総合応援サイト

クルマに関する疑問を検証する「JAFユーザーテスト」

自動車ユーザーが日頃感じている疑問や不安について、JAFが独自に実験・検証。チャイルドシートの安全性検証実験や真夏の車内温度の変化など、2024年度も社会ニーズを捉えた4つのテーマを検証しました。結果は公式YouTubeやウェブサイトで公開し、報道機関に資料提供もしています。

子どもたちが楽しく学べる交通安全体験ツール

交通安全を学べるクイズに答えて発行される「子ども安全免許証」や反射材効果を視認できる「リフレクBOX」。体験を楽しみながら学べるツールで、交通安全意識を啓発しています。

2024年度 子ども安全免許証発行イベント 開催実績

開催数 2,236回 体験者数 192,971名

2024年度 反射材効果体験 開催実績

開催数 560回 体験者数 66,276名

子どもたちに交通ルールを教える「ドレミぐるーぷ」

2007年から続く「JAF交通安全ドレミぐるーぷ」の活動。音楽愛好家らのボランティアグループの協力によって運営されており、幼稚園児・保育園児とその保護者を対象に、交通ルールを守ることの大切さを音楽を通じて伝えています。

2024年度「JAF交通安全ドレミぐるーぷ」開催実績

公演数 131回 参加人数 13,059名

危険予知トレーニングなどウェブで学べる交通安全

安全運転のコツや交通安全の知識を、パソコンやスマートフォンで気軽に学べるウェブコンテンツを提供。さまざまな危険を予測する「『実写版』危険予知・事故回避トレーニング」には、2024年度に「自転車編」「路面電車編」「踏切編」などの動画を計10本追加し、90本以上を公開中です。

安全運転のコツ「ウェブトレーニング」

ウェブサイトで公開中の主な交通安全啓発コンテンツ

安全運転のコツ
高齢運転者のための「エイジド・ドライバー総合応援サイト」
「実写版」危険予知・事故回避トレーニング
JAF交通安全トレーニング(法人向けサブスクリプションサービス)
交通安全3分トレーニング(危険予知クイズ)
動画でCheck!交通安全カテゴリー10
いのちを守るために クルマの知識、悩みや疑問の解決
後席シートベルトの安心力 私にもできるマイカー点検
チャイルドシート完全ガイド JAF Safety Light(ヘッドライトの使い方)
360度VR動画 クルマのトラブル診断
地震・台風・大雪時の運転は危険!知っておくべき注意点 クルマ何でも質問箱

もしもの状況を疑似体験する「360度VR動画」

クルマの水没や車両衝突など、危険シーンを再現したVR動画を公開。映像は360度自由に動かして視点を変えることができ、VRゴーグルを使えば臨場感のある映像体験が可能です。

地域や法人の座学講習に専門講師を派遣

自治体や企業、高等学校などから依頼を受け、交通安全啓発の講習会や企業内研修に講師を派遣しています。依頼元に出向く出張型のほか、オンライン講習も対応可能。プログラムはJAFがこれまで蓄積してきたオリジナルデータを生かした内容です。

2024年度 座学型交通安全講習会実績

回数 3,981回 受講者数 631,110名

法人向けeラーニング事業「JAF交通安全トレーニング」

長年培った交通安全の知見とノウハウを教材化。安全運転管理業務に役立つサブスクリプションサービスを企業や団体に提供しています。短時間で学べるコンテンツを豊富に用意し、毎日の学習を通して受講者の交通安全意識を向上。契約企業の拡大に取り組むことで、交通事故減少を目指します。

運営:(株)JAFメディアワークス

モビリティサービスを活用した地域の交通課題への取り組み

観光地や過疎地など交通課題を抱える自治体や事業者において、新しい移動手段として期待されている「グリーンスローモビリティ」。JAFはヤマハ発動機(株)との協働事業で車両導入業務をおこなっており、これまで10自治体※に対し実証実験などを支援しました。

  • 2025年3月末現在

地域に役立つJAFを目指して支部主体で進める地域貢献

全国各支部が地域との対話によって社会課題を発見し、解決を目指す「支部のあり方・未来構想プロジェクト」。地域で必要とされる存在になることを目的に、2024年度も複数の支部が路面電車の事故防止や野生動物との衝突事故防止などをテーマに、地元企業や関係機関と活動しました。

「信号機のない横断歩道での車の一時停止状況」全国調査

2024年で9回目となった「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況」全国調査。一時停止率の全国平均は過去最高の53.0%で増加傾向ではありますが、いまだに約半数が止まっていません。こうした現状は毎回広く報道され、全国的な交通安全啓発につながっています。

Omoiyalty Drive(思いやりティ ドライブ)

「思いやりティ ドライブ」プロジェクト

横断歩道の全国調査もプロジェクトの一環です。結果はウェブサイトで公開中。

「街をゆくすべてのクルマが思いやりいっぱいだったら、もっと素敵な交通社会が成り立つはず」。そんな思いを叶えるために、交通ルールやマナーを守ることの大切さを発信。ひとりひとりの思いやりには社会を変える力があることを訴え、“共感の輪”を広げる活動を展開しています。

チャイルドシート使用・シートベルト着用状況の全国調査

警察庁と合同で全国一斉におこなっている「チャイルドシート使用状況全国調査」と「シートベルト着用状況全国調査」。自動車ユーザーの実態把握のために、2002年からコロナ禍を除き毎年※実施しています。2024年度も調査結果をウェブサイトや「JAFMate」で発信し、使用・着用の徹底を訴えました。

  • 2020・2021年の「チャイルドシート使用状況全国調査」は中止

すべての席でのシートベルト着用を呼びかけ

シートベルト着用の重要性を伝える啓発活動を展開。シートベルト効果体験車による時速約5kmでの衝突体験やチャイルドシート取り付け点検、ウェブサイトでは実験動画を公開しています。

2024年度 シートベルト効果体験 開催実績

開催数 831回 体験者数 121,803名

2024年度 チャイルドシート取り付け点検 開催実績

開催数 65回 受講者数 310名

「災害時にクルマで困らない社会づくり」を支援

JAFは(一社)日本カーシェアリング協会と「モビリティ・レジリエンス・アライアンス」協定を2023年に締結しています。被災地にクルマを無償貸与している同協会が事務局となり、企業・団体・自治体が平時から連携し、協力体制を構築。大規模災害時の迅速なモビリティ支援の実現を目指します。

「モビリティ・レジリエンス・アライアンス」協定締結によるJAFの支援活動

(一社)日本カーシェアリング協会によるクルマの無償貸し出し活動をバックアップするとともに、支援の輪がもっと広がるよう、今後もさまざまな形で協力していく予定です。

  • 1.JAF会員に向けた本活動に関する広報
  • 2. 車両の寄付/車両提供呼びかけ
  • 3.被災者が所有する車両の点検 など
JAFはこれまでに社用車および職員のマイカーを16台寄付しました(2025年3月末現在)。

自動車税制見直しを求める要望・提言活動

公平・公正・簡素な税制の実現に向け、各政党、関係省庁、国会議員に改善要望を提出しました。2024年12月には政府からガソリン暫定税率の廃止に向けた協議や車体課税の見直しについて発表されました。要望の実現に向けて今後も活動を継続していきます。

自動車税制改正に関する要望活動

2024年度 自動車税制改正に関する活動

自動車税制に関するアンケート調査

5~8月の調査で132,152名が回答。98.9%が「自動車に係る税金が負担」と答えました。なかでも「非常に負担に感じる」割合はここ数年で増加し、自動車ユーザーの重税感が浮き彫りに。

自動車ユーザーへの活動

全国各地のイベント参加者を対象に、「自動車ユーザーの生の声を集める活動」を実施。2024年度は約1,000名の声が集まり、特に「ガソリン税」に関する意見が多く寄せられました。また、10~12月には全国実施となる街頭活動をおこない、関連団体とともに税負担軽減を訴えました。

要望・提言活動

「2025年度税制改正に関する要望書」をとりまとめ、各政党、関係省庁、国会議員などに提出しました。

SNSで情報発信

Xで自動車税制について積極的にポスト。わかりやすい説明画像を投稿に添え、多くの方から共感を得ました。

道路交通環境に関する改善提案活動

信号機の設置状況や標識の不具合など、危険や不便を感じる道路環境。ドライバーや地域の方から寄せられた意見・要望を調査・検討して関係機関に改善提案するのが「交通安全実行委員会」です。2024年度は集まった336件のうち、250件を提案。以前からの案件を含め42件の改善が実現しました。

国際活動と訪日外国人向けサービス

訪日外国人のためのサービスを充実させるとともに、
世界第3位の会員数を誇る自動車クラブとして国際活動に参画しています。

FIA加盟団体としてグローバルに活動

世界の自動車クラブで構成されるFIA(国際自動車連盟)に加盟し、世界第3位の会員数を誇る団体として国際的に活動。2024年度はFIA担当者やオーストラリア自動車クラブと、複数のミーティングを実施し、ロードサービスおよび交通安全活動に関する課題の共有と意見交換をおこないました。

外国運転免許証の切り替えを支援

日本の運転免許証への切り替え時や、日本で運転する(特定国・地域に限る)際に必要となる、外国運転免許証の「日本語翻訳文」を発行。訪日外国人急増により2024年度の発行件数は過去最多に。「自動車カルネ」の発行・認証もおこなっています。

過去2年の「日本語による翻訳文」発行件数

2024年度 148,091件
2023年度 111,691件

外国の方に関する諸手続き

日本で運転する訪日・在日外国人へのサポート

コールセンターやロードサービスでは、英語、韓国語、中国語など22言語対応の通訳サービスを導入。訪日・在日外国人の増加を受け、日本で運転する外国人を対象としたアンケートや日本に居住するベトナム人との意見交換を通じ、共生社会の実現と地域課題の解決に取り組んでいます。