JAFのあゆみ:2000年代 (フォトヒストリー)

About

一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)は2013年4月、創立50周年を迎えました。JAF は、1963年(昭和38)、自動車を安全で快適に利用するための諸サービスを提供する自動車ユーザー団体として設立されました。
 フォトヒストリーはJAFの歴史を写真で辿るコンテンツです。各年ごとに契機となった出来事をご紹介します。

Pick Up Photo

東京地区でロードサービスを開始。 パレード出発前に勢ぞろいした隊員(1963年4月)
大阪万博のロードサービス隊
創立20周年記念祝賀会では高松宮宣仁殿下が祝辞を述べられた (ホテルグランドパレス、1983年5月)
ソーラーカーレース鈴鹿'92を開催(1992年8月)
阪神・淡路大震災では多くの車両が被害を受けた(1995年1月)
高速道路安全対策訓練(中国本部、2001年7月)
JAFユーザーテストを初めて一般に公開して実施(2006年4月)
被災地で放置車両の救援作業を実施(宮城県石巻市、2011年4月)
200004
第1回チャイルドシート・チェックアップキャンペーン (よみうりランド、2000年4月)

2000(平成12)年度 会員制度を改正し「家族会員」を新設

JAFの会員規則が4月に改正され、一般会員が「個人会員」「家族会員」「法人会員」の3種類に分かれた。
個人会員は入会金2,000円、年会費4,000円のままで、家族会員は年会費2,000円のみとなり、それまでの家族員登録制度は廃止した。制度変更によりJAFの会員数は一気に増えて2001年(平成13)3月末時点で1,618万名に。全ドイツ自動車クラブ(ADAC)を抜き、米国自動車協会(AAA)に次いで世界第2位の自動車ユーザー団体になった。
6月には、新たに開発したロードサービスの受付指令全国統一システムを神奈川支部に導入した。2000(平成12)年度のロードサービス救援件数は314万3,780件で、初めて300万件を超えた。同年3月末に起きた北海道の有珠山噴火や9月の東海地方大豪雨など、ロードサービス隊員にとっては多忙な1年だった。


200107
高速道路安全対策訓練(中国本部、2001年7月)

2001(平成13)年度 高速道路での重大事故防止対策実施

2001年(平成13)4月、JAFの国際貢献活動の一環としてウガンダ共和国の自動車クラブから海外研修生を初めて受け入れた。ウガンダ自動車協会の会長とロードサービス課長の2名が、中央研修センターで2週間にわたり車の整備や接客について学んでいった。
また高速道路でロードサービス作業中の重大事故発生を受け、高速道路では後方警戒車を配置するとともに、故障車両を短時間で移動できるクイックホイールや作業中であることを示す安全標識灯を導入した。
この年から国際的な自動車レースなどで活躍した選手やチームを始め、モータースポーツの普及と振興に貢献した個人と団体を表彰する「JAFモータースポーツ特別表彰」をスタートさせた。第1回の受賞者はF3選手権チャンピオンの佐藤琢磨を含む3選手と2団体だった。


200303
北関東指令室 「集約・受付指令システム」 完成式(2003年3月)

2002(平成14)年度 会員数が1,700万名に

この年5月末から日韓共催サッカーワールドカップの試合が国内で始まると、JAFは全国でロードサービスの特別体制を敷き、故障車などで交通事情が悪化するのを未然に防ぐのに貢献した。これに先立って4月には、ロードサービスの受付指令全国統一システムが東北指令室と北関東指令室で採用された。複数の支部の受付指令システムを集約した広域システムの稼働はこれが初めてだった。
5月には在籍年数に応じて行っている永年継続会員の特典に加え、10年以上継続加入していて最近5年間ロードサービスを利用していない会員の中から、抽選により1,500名に対して賞品が贈られた。2002(平成14)年度末にはJAFの会員数は1,700万名を突破して、1,701万4,849名となった。2003年(平成15)3月、殉職した職員の尊い犠牲に永く思いをいたすために「殉職者顕彰の碑」を中央研修センター内に建立した。


200403
JAF本部が入居した「日本自動車会館開設記念祝会」での瀧川会長(左)と豊田章一郎自動車会議所会長(2004年3月4日)

2003(平成15)年度 ISO14001の認証を取得

創立40周年を迎えた2003年(平成15)4月、JAFは環境保全への取り組みと姿勢をまとめた環境方針を制定。環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証を取得する活動に本格的に取り組み始め、12月には本部事務局がISO14001の認証を取得。JAFは1997年(平成9)以来、環境負荷軽減のための啓発活動を続けており、この年9月に「エコドライブ宣言者」が50万名に達した。
JAFが創立以来行ってきたロードサービスの累計救援件数は、この年5月に6,000万件を超えた。10月からはロードサー ビス隊員を出動中の事故から守るため、紺色だった制服をオレンジ色を基調としたデザインへと大幅にモデルチェンジし、遠くからも目立つようにした。
2004年(平成16)1月には、自動車関係団体が集まる東京都港区の日本自動車会館にJAF本部の事務所を移転した。


200411
新潟県中越地震の被災地で無料点検を実施(2004年11月)

2004(平成16)年度 ロードサービス特別支援隊を結成

2004(平成16)年度からは、第5次3カ年計画「改革への挑戦」が始まり、変化と競争の時代に対応する施策を展開していった。会費が自動振替納付の会員には5年間継続使用できるプラスチック製の「複数年会員証」の発行を始めた。
また会員からの問い合わせに対して、全国同一の電話番号で土日や休日でも応答する総合案内サービスセンターの試行運用が、2005年(平成17)2月から始まった。
2004年(平成16)9月、JAFロードサービス特別支援隊が結団式を行った。10月に発生した新潟県中越地震では延べ2カ月で800件の支援活動と被災車両の無料点検を実施。翌年3月から開催された愛知万博の会場では、故障車両への支援活動サービスなどを行う特別体制をとった。
10月には第11回ITS世界会議が愛知で開かれ、JAFはGPSを利用したロードサービス受付システムなどを公開した。


200504
二輪車へのロードサービスを再開(2005年4月)

2005(平成17)年度 エコドライブ講習会を始める

JAFは二輪車へのロードサービスを35年ぶりに2005年(平成17)4月から再開し、これを広めるため第32回東京モーターサイクルショーに初めて出展した。7月には初めてのエコドライブ講習会を東京支部で開催。燃費向上で地球に優しい運転をしてもらうためで、全国の支部でも「エコトレーニング」が開かれるようになった。
環境をテーマにした「自然に親しみ、自然を学ぶ」イベントもこの年から始まり、8月の「JAF富士フェスティバル2005」には3日間で約9,000名の会員が参加した。11月には「JAFエコ語大賞2005」と銘打って会員から標語を募り、翌年からは「JAFみんなのエコ川柳」となった。
政府与党が道路特定財源を一般財源化する方針を9月に発表すると、JAFは見直しを求める署名活動を10月から展開。翌年11月までに1,000万名の反対署名を集めた。


200604
JAFユーザーテストを初めて一般に公開して実施(2006年4月)

2006(平成18)年度 ASV(先進安全自動車)の体験乗車会を開催

長年続けているJAFユーザーテストを、初めて一般公開したのがこの年4月である。追突事故時における座席上部のヘッドレストの効果を検証し、JAF会員やマスコミ関係者など600名が会場へ見学に訪れた。
続いて11月には、ASV(先進安全自動車)の乗車会「アクティブセーフティトレーニング」を開催した。横滑り防止や自動ブレーキシステムなどの働きを体験できたことが好評だったため、その後「セーフティトレーニング」のカリキュラムにも組み込まれた。
2007年(平成19)3月にFIA(国際自動車連盟)のモズレー会長が来日した。このときモズレー会長はJAF田中節夫会長とともに政府に対し、JAFも推進している世界的な交通安全推進運動「MAKE ROADS SAFE」キャンペーンへの協力と支援の要請を行った。


2007
「全国統一JAFデー」開始(京都支部・かえっこバザール)

2007(平成19)年度 ドライバーへの「安心・安全支援活動」全国展開

2007(平成19)年度からは「社会貢献活動と会員サービスの徹底」を掲げた第6次3カ年計画のもと、新たな施策を次々に打ち出した。ロードサービス事業では安心・安全支援活動を全国的に展開。出動時に故障箇所以外にもオイルやバッテリー、タイヤの状態の確認をあわせて行う「ワンポイントアドバイス」と、一般道路の事故現場で必要な対応を支援する「サポートサービス」を開始した。またロードサービス技能検定制度がスタートした。
毎月第2土曜日に全国の支部で一斉にイベントを行う「全国統一JAFデー」が4月から始まった。会員がボランティアとして音楽などを通じて園児に交通安全教育を行う「JAF交通安全ドレミぐるーぷ」も活動を開始。永年継続会員向けの新サービスとして災害時情報を通報する「JAFホッ!とマップメール」の配信を4月に開始した。


200806
「旅フェア2008」で「JAFなび」の事前プロモーションを実施(2008年6月、パシフィコ横浜)

2008(平成20)年度 会員数が初めて減少

JAFの会員数は、2008(平成20)年度に初めて前年度より減少した。一方では会員優待施設の拡大とともに会員優待サービスなどの利用者数は700万人を超えた。7月にはホームページをリニューアルするとともに、全国のドライブコースを探したり作成することができる「JAFなび」が登場した。また JAFが啓発普及活動を続けてきた後部座席のシートベルト着用が、6月から義務化された。
ロードサービスの会員向け無料けん引距離を12月に40年ぶりに変更し、5㎞から15㎞に延長した。翌年2月にはロードサービスの新しい受付指令システム「ACⅡ」の配備が完了し、8カ所の地方本部指令室の受付指令システムが統一された。創立45周年の記念事業として、ライブイベントを含む「KIDUNA」プロジェクトを実施。翌年2月にはNHK交響楽団特別演奏会を開催した。


201003
総合案内サービスセンター本格稼働(2010年3月)

2009(平成21)年度 ガソリンスタンドの会員優待が全国に広がる

4月からエコカー減税が実施され、ETCの休日特別割引も始まって高速道路料金が1,000円となった。JAFはこの割引制度を活用したドライブプランを作成し、『JAF Mate』やホームページで紹介した。
4月、会員向けウェブサービス「JAFマイページ」を開設。 8月には北見支部がガソリンスタンドとJAF会員優待割引の協定を締結し、これをきっかけに全国的に増えていった。また4月から会員証のデザインを変更し、継続年数によって色分けするようになった。
2010年(平成22)3月、会員からのロードサービス以外の電話受付番号を「総合ナビダイヤル」に統一した。これにより全国の窓口が総合案内サービスセンターに一本化された。 同月、運転に必要な視機能をチェックするコンテンツ「JAF D-Dock」をホームページに公開した。