「信号機のない横断歩道」でクルマは依然として止まらない 一時停止率は8.5% ~前年と比較して0.9%の増加~

ニュースリリース

本部広報2017-50
2017年10月24日

JAF(一般社団法人日本自動車連盟 会長 矢代隆義)は8月15日(火)~9月14日(木)、全国の「信号機のない横断歩道」における歩行者優先について実態調査を実施し、その集計結果をまとめました。

「信号機のない横断歩道」を一時停止せず 通過する自動車(イメージ)
「信号機のない横断歩道」を一時停止せず 通過する自動車(イメージ)

調査は各都道府県2箇所ずつ、全国合計94箇所で信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両を対象(10,251台)に行ったところ、歩行者がわたろうとしている場面で一時停止した車はわずか867台(8.5%)という結果となりました。これは、前年の調査時と比べて0.9%増加したものの、依然として9割以上のクルマが止まらない結果となりました。
また、前年は94箇所中8箇所で一時停止率が0%(まったく一時停止しない状況)でしたが、今回は2箇所まで減少しました。
なお、前年に一時停止率が最も高かった長野県(長野市内2箇所平均48.3%)においては、今回の調査でも64.2%(2箇所平均)と引き続き全国で最も高い結果となりました。
※1位の長野県(長野市内)以外の都道府県別データは公表しておりません。

ちなみに今年6月に「ドライバーが一時停止しない(できない)と考えられる理由」をアンケートで調査した結果、下記の理由がわかっています。
(調査結果 詳細:http://www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/environment/enq/2017_06.htm

①自車が停止しても対向車が停止せず危ないから   :44.9%
②後続から車が来ておらず、自車が通り過ぎれば歩行者はわたれると思うから  :41.1%
③横断歩道に歩行者がいてもわたるかどうか判らないから :38.4%
④一時停止した際に後続車から追突されそうになる(追突されたことがある)から :33.5%
⑤横断歩道に歩行者がいても譲られることがあるから :19.9%

※上位5つの理由を掲載。また、複数回答のため、合計は100%を超えます。

交通ルールでは本来「横断歩道を横断しようとする歩行者等があるときは、当該横断歩道等の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなければならない」として、「横断歩道における歩行者優先」を交通ルールで定めています。信号機のない横断歩道の付近において自車の走行車線側だけでなく対向車線側の歩行者にも注意を払い、歩行者がいる場合には、まず減速してその動きを注視し、一時停止しましょう。また、歩行者も横断をしようとする際にはドライバーに横断する意思表示をして、お互いに安全に努めましょう。

横断歩道での車両停止の割合

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