
[A]自分なりの地図を準備して、渋滞が予想される道路、迂回に利用できそうな脇道、目印となる建物の場所などをチェックしましょう。

- 事前に独自の地図を作り、道順や迂回路、渋滞しやすい箇所を把握。
- 観光ポイントに優先順位をつけ、渋滞時でも回れる道順を検討する。
- 目的地のICが渋滞してれば、手前のICで下りるなど臨機応変に対応。
オリジナルマップを作ろう

ナビゲーションやスマートフォンが普及した現在でも、観光地などでは予期せぬ渋滞にはまってしまうことがあります。ナビゲーションを使って迂回路を探索することはできますが、道路状況によっては予定を大きく変更することになるかもしれません。そんな場合に備えて、道路地図を活用した「オリジナルマップ」(自分なりの地図)を準備しておきましょう。道路地図の利点のひとつは、広い範囲を詳細に見られることです。ドライブの行程を確認しながら、渋滞が予想される道路、迂回に利用できそうな脇道、目印となる建物の場所などをチェックすれば、旅先で渋滞や通行止めに遭遇してもスムーズに対処できるはずです。オリジナルマップは、市販の道路地図に訪れたい観光ポイントや移動ルートを書き込むだけでも、十分に役割を果たします。地図にはどんどん情報を書き込み、カラーペンなどでマーキングをしてください。肝心なのは、ドライブルートの全体像を把握し、渋滞に巻き込まれたときに迂回路を探せるなど、アクシデントにも対応できるようにしておくことです。道路地図には、観光地のビューポイント、地点間の距離、道路の勾配など様々な情報も書かれています。これらを上手に取り込んでオリジナルマップを作り、より楽しく安全なドライブを実現しましょう。
関連ページ
ドライブプランを立てるコツ

オリジナルマップを作るときに大切なのが、無理のないドライブプランを立てることです。そのポイントを解説しましょう。1日の総走行距離の限度は、高速道路なら約500km、一般道なら約250km程度を目安にしましょう。1日の運転時間を7~8時間とするならば、平均速度は高速道路で60~70km/h、一般道路では20~30km/hになります。ドライブプランを立てるときは、1日の総走行距離から観光や休憩によるロスタイム分を距離に換算して差し引きます。例えば、観光や休憩に約3時間を費やす予定なら、総走行距離から60~210kmを差し引いた残りを1日の走行距離の上限と考えましょう。次に、観光ポイントに優先順位を付けます。必ず行きたいポイントを最優先にいくつか選び、第2、第3のグループも選びます。オリジナルマップでは、最優先に挙げた観光ポイントを結んだコースを最初に書き込み、そこへ第2、第3のグループを追加します。こうすることで、時間に余裕が出れば第3グループまで、道路が混雑しているときは最優先だけを巡るなど、状況に応じた対応が可能になります。
関連ページ
目的地周辺の観光協会が発行する資料を入手

道路地図をもとにオリジナルマップを作るとき、観光地周辺の観光資料や地図を入手して併用すると、より内容の濃い地図が作れるでしょう。地元の観光協会や観光施設が発行する資料や地図には、観光地内の駐車場や周辺駐車場の情報、一方通行案内などがわかるものもあり、とても便利です。初詣、お祭り、コンサート、花火大会などの大規模なイベントの際には、渋滞予測地図や道路規制予定箇所などを記載した資料や情報が提供されることもあります。こういった資料や情報はインターネットで入手できることが多いので、ドライブの前に目的地周辺の観光協会などのホームページを調べておきましょう。
高速道路は下りるIC(インターチェンジ)を変更する

観光シーズンには、主要な観光地の高速道路のIC(インターチェンジ)付近で渋滞が予想されます。料金所での支払いのための停車や、料金所を出てから一般道へ入る交差点での信号待ちのクルマが連なるからです。このような渋滞を回避するために、目当てのICのひとつ手前のICで下りることを検討してみましょう。渋滞の列に並ぶより、下りるICを変えたほうが、目的地へ早く着くことがあります。道路地図を使って事前にオリジナルマップを作っておけば、このような渋滞回避策を行ったときでも楽しくドライブできます。例えば、夏期の大型連休に東京から軽井沢へ向かう場合を考えてみましょう。上信越自動車道の碓氷軽井沢ICの出口付近は、夏場は渋滞が起こりがちです。そこで、ひとつ手前の松井田妙義ICで下り、国道18号で渋滞を避けながら軽井沢方面へ向かいます。このルートならば、街道沿いの温泉や碓氷湖の景色を楽しむこともできるでしょう。また、ひとつ先の小諸ICで下り、軽井沢の市街地へ向かうルートも考えられます。このように、下りるICをひとつずらすだけでも大きな渋滞を回避でき、より快適なドライブを演出できるのです。
渋滞しやすいポイントを探しておこう

オリジナルマップを作るときは、一般道の渋滞しやすい場所に注意しながら、目的地までの最適なルートを探すように心がけます。例えば、右折車線側にある高速道路ICの入口は渋滞が発生しやすいポイントのひとつです。右折レーンが短い道路などは、右折するクルマが本線まで続いてしまうことがあるからです。このような交差点がある場合は、道路地図をチェックして、回避ルートを考えておきましょう。橋を渡る手前の交差点付近、朝夕の通勤時間帯の駅前道路、踏切が多い場所、立体交差の合流なども、渋滞が発生しやすいポイントといえます。
社会実験 ~渋滞吸収理論を実践する~
2020年01月現在