
[A]初めてのツーリングは、日帰り出来る程度の近場で楽しむことをおすすめします。

- 初めてのツーリングは、一般道で片道40km程度の日帰りがおすすめ。
- 高速道路では標識や標示に従い、車間距離や落下物にも十分に注意。
- 天候悪化時は早めにレインウェアを着用し、落雷対策もしっかり行う。
自分のペースで走るにはどうすれば良いのか?

ひとりで近所の公道を走ることに慣れてきたら、ツーリングに出かけましょう。初めてのツーリングは、日帰り出来る程度の近場で楽しむことをおすすめします。高速道路を走行しないのであれば、片道2時間程度、距離にして片道40km程度を目安に徐々に距離を延ばしていくと良いでしょう。1時間に一度の休憩を目安にプランを組み立てれば体力的にも無理がありません。悪天候の場合は強行せずに次の機会に持ち越しましょう。バイクのツーリングクラブやバイク店のイベントなどでマス(集団)ツーリングに参加したときは、初心者であることをマスツーリングのリーダー役のライダーに伝えます。そして当日は、無理に前のバイクについて行こうとせず、自分が怖くないと思えるペースで安全に走りましょう。マスツーリングではいろいろな技量のライダーが混走することになりますが、初心者は自分のペースを守ることが基本です。遅れて走ると他のライダーに迷惑を掛けてしまうという心配をしがちですが、決して無理をしてはいけません。また、仲間と走ることに慣れてしまうと、いつのまにか周囲のペースにつられて、自分の技量を超えた速度で走ってしまうこともありますので注意が必要です。マスツーリングではほとんどの場合、道中に休憩が数回織り込まれたゆとりのあるツーリング計画が立てられていますので、焦ることなく自分のペースを守ってツーリングを楽しみましょう。
仲間とのツーリングではどんな順番で走る?

複数の仲間と走る場合は、「千鳥(ちどり)走行」というフォーメーションを組んで走ります。二列縦隊で、左右列のバイクが“千鳥の足跡”のように、交互にずれて走ります。自車から見ると、前車が右斜め前であれば、後車は右斜め後ろに位置します。前車の死角に入らないよう、前車のミラーに自分が映るように走ります。千鳥走行のメリットは、複数のバイクが一直線に並ぶよりも隊列を短くすることが出来る上に、先頭の引率ライダーが隊列の確認をしやすくなることです。初心者は引率ライダーがペースを確認しやすいよう、先頭に近いポジションで走りましょう。最後尾は引率ライダーと同じく重要です。走行コースを把握していることはもちろん、走行中は仲間の疲労度や異変の有無など、全体を把握する役目です。引率と最後尾はベテランに任せ、その間に初心者をはさむという順番が理想です。
高速道路の走り方と適度な休憩の取り方

バイク(大型/普通自動二輪車)の高速道路における法定最高速度は100km/hですが、標識や標示によって最高速度や最低速度が規制されている区間では、それぞれの指示に従って走ります。バイクもクルマと同様に車間距離を十分に取る必要があります。追突事故防止のほか、もし前のクルマがまたいだ落下物が急に目前に現れると対処が非常に難しく、大きな事故につながる恐れもあります。高速道路で車間距離不保持に問われると違反点数は2点、反則金は7,000円です。車間距離の目安として、車間時間を2秒間取る方法があります。これは、前走車がある地点を通過して2秒後に同じ地点を自車が通過するように走る方法です。数えるときには、ゆっくり「ゼロイチ、ゼロニ」と唱えると、ほぼ2秒になります。また、一定速度で走り続けると、景色も単調なので注意力が散漫になりがちです。風圧を受けると身体も疲れるので、意識して、こまめに休憩をとりましょう。給油やトイレ、飲食も含めて、サービスエリアやパーキングエリアを活用すると良いでしょう。
バイクで走行中は降雨と落雷に注意

走行中に雨雲が見えた場合や、天候が急変した場合は、早めにバイク用のレインウェアを着用するなどして、衣類が濡れる前に雨対策をしてください。夏場に多いゲリラ豪雨は、突然の激しい降雨や落雷が特徴ですが、その前に冷たい風や黒い雲の接近、雷鳴、雷光などの予兆があります。空や風の変化には十分に注意し、ゲリラ豪雨が予想される場合は走行を中止しましょう。特に落雷には注意が必要です。クルマの場合は落雷を受けても、電気が車体の外側を伝って地面に流れるため運転者には通電しませんが、バイクの場合は雷が人体に直撃する恐れがあります。落雷を避けるためにも、すみやかに近くの安全な建物へ避難してください。こうした雷雨対策のためにも、手持ちのスマートフォンで雨雲予測アプリを確認したり、ラジオや177番の天気予報電話サービスを活用したりするなどしながら、行先の天候情報をこまめに確認しておきましょう。高速道路を走行中に雷雨に遭った場合は、自分のバイクが常時点灯タイプでなければライトを点灯させ、周囲の走行状況に合わせて慎重に走り、近くのパーキングエリア/サービスエリアに入りましょう。
2014年09月現在