
[A]技能教習では、疑似運転体験から、二輪車の引き起こしや、センタースタンドの掛け方やはずし方、さらには発進・停止の方法やS字道路やパイロンスラロームなどを行ない運転の基本を学んでいきます。

- 指定自動車教習所では学科教習と技能教習を一定時間行い、卒業者は運転免許試験場で行われる試験のうち、技能試験が免除される。
- 運転操作に不安があれば、有料ライディングスクールで積極的に練習。
二輪免許はどうやって取得するの?

二輪免許は大きく分けて、大型自動二輪車(排気量400ccを超える)/普通自動二輪車(排気量400cc以下)/普通自動二輪車小型限定(排気量125cc以下)/原動機付自転車(排気量50cc以下)の4種類あり、そのうち自動車教習所で取得できる一般的なものは大型自動二輪、普通自動二輪、小型限定普通自動二輪の3種類です。自動車教習所で取得できる二輪免許にはマニュアルトランスミッション(MT)用とオートマチックトランスミッション(AT)用の免許があり、MT用を取得した場合はAT車両の運転もできますが、AT用を取得した場合はMT車両の運転はできません。二輪免許の取得には、自動車教習所による教習課程を経る方法と、免許試験場で直接受験し取得する方法の2種類が存在します。このうち自動車教習所は、「指定自動車教習所」と「指定を受けていない自動車教習所」に分かれています。指定自動車教習所とは、道路交通法令が定める基準に適合している教習所を公安委員会が指定したもので、教習所の卒業者には、全国の運転免許試験場で行なわれる適正試験/学科試験/技能試験のうち、技能試験免除の特典があります。また指定を受けていない自動車教習所では、免許取得までの最低教習時間などの義務付けがないため、その分教習料金を安く抑えている場合が多くなっています。技能などの自信がある場合に有効です。指定自動車教習所に通わずに運転免許試験場で直接受験する場合は、適正試験/学科試験/技能試験、すべての受験が必要で、複数回、個人差によってはさらに試験場で受験することになります。また、いずれの場合も自動車の普通運転免許か大型特殊免許を取得している場合は、学科試験が免除になります。
教習所ではどんなことをするの?

指定自動車教習所での教習内容は、取得しようとする二輪免許の種類と、すでに他の自動車免許を取得しているか、取得していないかによっても変わってきます。まず、125cc以下の普通自動二輪車小型限定の免許を取得する場合、他の自動車免許なしの場合は、教科書などをもとに座学を行なう学科教習が26時限(1時限は約1時間)、該当する排気量の二輪車に乗って指導員から教習を受ける技能教習が12時限必要です。普通免許を取得している場合は、学科教習が1時間/技能教習が10時間に短縮されます。普通自動二輪免許を受ける際、すでに普通免許を取得している場合や、大型自動二輪免許を受ける際、普通免許/普通二輪免許のいずれかを取得、またはその両方を取得している時は、学科教習と技能教習の時間数に違いがあります。さらに、それぞれの二輪免許には技能教習が短縮されるAT限定(大型自動二輪は650cc以下の限定あり)が用意されています。学科教習では座学以外にも、応急救護やAED(自動体外式除細動器)の使い方なども学びます。技能教習では、シミュレーターを使った疑似運転体験にはじまり、該当する排気量の車両を使って、二輪車の引き起こしや、センタースタンドの掛け方やはずし方、さらには発進・停止の方法やS字道路やパイロンスラロームなどを行ない運転の基本を学んでいきます。技能教習における1日の乗車可能時限数は、1段階2時限まで、2段階は連続しなければ3時限まで受けることができます。学科教習には1日の制限時限数はありません。教習時の衣服は、長袖・長ズボンが基本です。その際、伸縮性があり、なるべく厚手の生地で手足が動かしやすいものを選びましょう。二輪乗車用の滑り止め加工などが施されたグローブや、二輪乗車用のS・SG・JISマークのついたヘルメットがある場合は、それも持参します。ヘルメットがない場合は、教習所によっては貸し出しを行なっているところもありますので、通われる教習所に確認してみましょう。
免許取得後にスキルアップを図る方法はありますか?

二輪免許を取得したものの、運転操作に不安がある場合は、有料のライディングスクールで練習する方法があります。ライディングフォームの確認にはじまり、発進・停止、ブレーキング、コーナリングなど一連の運転操作を改めて練習します。自分の二輪車がなくても取得している免許に該当する車両をレンタルしてくれるところもあります。免許取得後、しばらく乗車していなかった場合もライディングスクールは有効です。また、砂利などのオフロードにおける基本テクニックが学べるスクールも存在します。免許取得時の自動車教習所における教習課程には含まれない不整地での走り方、曲り方、止まり方などが学べます。また、警視庁が行なう「二輪車交通安全教室」は参加費が無料(別途、100円から200円程度の傷害保険料が必要)です。初級クラス、レディースクラス、一般クラスなどに分類されているため、目的に応じて選ぶといいでしょう。
2015年06月現在